ikod_ikotのブログ

ときどきハースストーンをやります。

爆誕!悪党同盟 カード事前評価

いよいよ新年、ドラゴン年がやってきます!今年は三部作のストーリーものらしく、春拡張は懐かしのHS悪役達の連合結成(「爆誕」って数年ぶりに聞いた気がする…)。今後悪事が進みかつてのヒーロー達も連合結成、あるいは第三勢力との三つ巴…と話が展開するのでしょうか。

と、いうわけで今回も事前評価やっていこうと思います。悪い評価も良いものだ!

いつもの様に

・カード自体の強さ

(★☆☆☆☆〜★★★★★)

・実際に環境で採用されるか、どれくらい見かけるか

(◉◎◎◎◎〜◉◉◉◉◉) 

のふたつのポイントで五段階評価します。

(※新規追加分のカード名は水色表記にしています)

 

ドルイド

森の助け

8コスト 双呪文。2/2のトレントを5体召喚する。

3コストの造園と5コストの自然の援軍をちょうどあわせたコストと効果。2枚分の効果を1枚で済ませるので、それだけでも決してパワーが弱い訳ではない。おまけに新キーワード双呪文によって実質8マナカードのワンドローで、たとえAoEで返されても即座にもう一波打てる。同じ8マナ帯の始祖ドレイクがスタン落ちする点も大きい。欠点としては、呪文石も回帰も失ったドルイドが残り1〜2マナで出来る事がなさそうな事。更に枝分かれの道によるバフもなく、5体だけでは獰猛な咆哮による突然のリーサルに一歩及ばない。うまくマルチマンチャーや樹木会話師を絡めないとデッキは成立しなさそうだ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

トレントドルイド用のパーツが追加されていく事で期待は出来るカードだけど、まだ出番は無さそう。闘技場では強いと思う。

番人スタラドリス

2/2/3 自分が選択呪文を使用した後、両方の候補のコピーを自分の手札に追加する。

ファンドラルの代わりの様に見えるが、彼が盤面/リソース両方にアドバンテージのある能力だったのに対して、こちらはリソース特化。重いデッキでの滋養の3ドローも究極の無い今後は重要になってきそうだが、マナ加速の方が1枚余ってしまうのは気がかり。しかも8マナまでのんびり待ってスタラドリス+滋養と打つのは本末転倒で、かといって5T目に素出しして生き残るスタッツではない。そう考えるとアグドルやトークンドル用か。特に野生の力の全体バフが、双呪文でおかわり出来るのは大きい。このカードとのシナジーのために自然の怒りを採用したい事を考慮すると、やはりトークンドルトレントドル)での採用がベストか。標準スタッツなのはさすがレジェンド。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

たぶん選択カードがもう1種類は追加されるだろうから、それがデッキと噛み合うかどうかかな。

クリスタルパワー

1コスト 選択: ミニオン1体に2ダメージを与える。または、体力を5回復する。

除去しながら競売人を回せる、おお振りなカードで余ったマナを使い切れる、とドルイドの低マナスペルはとにかく重要。勿論、番人スタラドリスでのリソース回復シナジーも見逃せない。見た目通り強いカードだろう。ドルイドも徐々に健全な形で復権してくる予感はある。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

呪文石と比べてはいけない。あれがおかしかっただけ。

クリスタルソングの牡鹿

5/4/4 獣。急襲、雄叫び: この対戦で自分が体力を5回復していた場合このミニオンのコピーを1体召喚する。

発動した時にOPなのは間違いないが、あまり期待出来ない…と最初は思っていた。上のクリスタルパワーを使ってね、という事だろうが断然2点除去に使いたいカードだし、他にドルイドにまともに入るヒールはジリアックスぐらいだろうと想像していたからだ。その後ハストドンでアップルバウムの存在を指摘され、なんなら新カードの4/3/2などを加えてヒール6〜7枚体制なら十分発動可能だという事に気づかされた。急襲で盤面を制していく遅延効果、滋養のナーフで空いた5マナ帯、とデッキの方向性にも合っている。ミッドレンジならビーストマスターで上振れを狙うか、いっそ肉食獣の本能で引いてくるビーストドルイドも考えられる。マナが345でつながるのが気持ち良い。6/6や4/8急襲が2体なら、発動出来るまである程度温存してもおつりがくるパワーだろう。(ビーストマスター→肉食獣の本能だとどうなるんだっけ?6/10?)虫害ほど嫌味もなく、遅いドルイドデッキならヒールパッケージとして今後期待出来るミニオン、という印象に変わった。ドローが弱くなるのが難点だが、スープ売りまで採用してデッキパワーが保てるかはやや怪しい。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

ハストドンOP!(掌を返しながら)

クリスタルソングのポータル

2コスト ドルイドのミニオン1体を発見する。自分の手札にミニオンがいない場合、3枚の候補全てを入手する。

これもなかなか評価が難しいカード。一見するとアグドルがハンドを使い切った後に補充する呼び出しの亜種だと思えそうだが、ドルイドのミニオンはコンボ前提のものが多い。ドリームペタルやスプレーマンは使いづらいし、呪縛されし守護者やアヴィアナという大外れも用意されているので、呼び出し程頼りになる訳ではない…とはいえ、2マナで2ドロー程度の性能でも十分OPだし、新カードがやや低マナに寄ってるのも良い。一方で低マナミニオンと中〜高マナスペルで調整したトレントドルイドなら、マルチマンチャー、樹木学者&会話師などのシナジーが見込めるので外れも少なくなり、更にパワーがあがる。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

ぶっ壊れではないけど、アグドルではそこそこ、トレントドルイドでは軸となるレベルのカードだと思う。

Fluffy Squirrel Whisperer

1/2/1 断末魔: 1/1のリスを2体手札に加える。

予定外に画面に写ってしまったカードらしいけど、ファイアフライ的な小回りの効くカード。ミニオンを出さないタイプのデッキには2T目にリスを展開する事は難しいかもしれないが、そのぶん2点クロックでフェイスを詰め続けられるのでそこそこ噛み合っているスタッツだと思う。これと林檎を組み合わせてハンドドルイドも悪くは無いが、やはりアグドルで使ってこそだろう。余ったマナ分を2回1/1で埋めながら、野生の力でのバフ要員を増やせるのは非常に強力。ダイアモールがいなくなる穴に入る形で、1マナ枠に採用されるのではないだろうか。メカメカ大作戦以降で全体バフと相性の良いカードがかなり追加されたので、そろそろアグロ/トークンドルイドは復権の予感がする。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

ミッドレンジなんかも組めるのかな。今期のドルイドもなんだかんだやっていける気がしてきた。

ドリームウェイの守護者

2コスト 生命奪取を持つ1/2のドライアドを2体召喚する。

あくまで生命奪取はおまけで、上と同様アグドルでトークンとして採用されそうだ。このカードから造園に繋げれば、奇数パラも青くなる展開力である。おまけと言った生命奪取もアグロミラーならかなり有効だ。永続バフだけでなく一旦獰猛な咆哮による除去等でも一気に6点回復なので、相手としては1/2とはいえ放置はしづらい。かなり強力なソフトトーントとして作用する。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

 ほいほい星4つあげちゃってやや不安な自分もいる。コントロール系を圧倒するスピードがある気はしないので、活躍はしても環境トップは難しいかな…

生命の紡ぎ手

3/2/5 自分が体力を回復するたび、ランダムなドルイドの呪文1枚を自分の手札に追加する。

スープ売りと釜を足した様なミニオン。両者の弱い部分が合わさっている分、スタッツはなかなか優秀。1点でも回復すれば良いのもありがたい。このカードで更にヒールや上のドリームウェイの守護者が引ければ、更なる追加リソースが見込める。暴走の咆哮やサイコメロンなどはこの場合外れの部類に入るか。基本的にドルイドのスペルは当たりが多いので、処理しづらい体力と併せて想像以上にパワーがありそうだ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

ただこのカードを採用するデッキは、リソース確保よりもドローを進めたい気がする。

ルーセントバーグ

8/4/8 挑発。断末魔: 休眠状態になる。体力を5回復するとこのミニオンは目覚める。

体力回復が複数回に渡っても良いかどうかで結構強さが変わるミニオン。そのまま使っても、一応1回復活程度でも十分にマナは稼げる…が、おそらくプルンプルンやスプレーマンで沢山増やすデッキが開発されるだろう。だがキューブハドロ並の圧力はなく、後半はもっとむちゃくちゃする他デッキが依然多い。 

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

フレーバーは自然の守護者感があって好き。今後悪さ…しないでね。

 

ハンター

ホロボシトロン

6/3/4 メカ。断末魔: 自分の手札からメカを1体召喚し、その断末魔を発動させる。

ウルトラセブンみたいな名前の新メカ。マンモス期を彷彿とさせる踏み倒しカードだが、召集ではないのと断末魔で即効性のない能力なのは注意。特に前者は縫い目の追跡者がスタン落ちし、獣デッキ以外でのドローが相変わらず貧弱なハンターにとっては本当にきついポイント。加えてしにまね&テラースケイルもスタン落ちなので、断末魔ハンター自体が非常に組みづらいのが現状。このレジェンドで断末魔は発動出来るが、ホロボシトロンの断末魔自体をどうやって発動させるかがネックになる。寧ろ、断末魔発動枠をこのカードに取られてしまったと見ると残念なぐらいだ。一応ゴブリンの悪ふざけやブームズーカと組み合わせる事でも発動出来るが、どちらも8T目以降。そのままバーストに繋がる訳でもなく、DKレクサーを失ったハンターにはあまりに悠長なコンボに感じる。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

一応断末魔なしに損傷したステゴトロンなどを召喚する事も出来るけど…結局花火師と合わせて3枚揃えて8マナも使ってる時点できついものがある。名前とフレーバーは好き。

野獣放つべし

6コスト 双呪文。急襲を持つ5/5のワイバーンを1体召喚する。

手堅く、癖のないカード。勿論ズルジンを入れたスペル系のハンターは必須だが、獣ミッドレンジで採用するかは疑問…ちょうどDKそのものが入ってた1枠が余るので、そこに挿しておくのは良いかもしれない。急襲5/5は頼もしい盤面干渉手段なので、リソース面も含めてハンターには有り難い1枚かもしれない。冷静に考えれば6/5/5急襲擬似ワンドロー(サーチ)というかなりの性能なので、ハンターだから許される系のカード。連続使用した時に7T目のマナコストが噛み合わないのが難点か。出来れば6T目 野獣、7T目 5マナ + ヒロパ、 8T目 野獣2枚目 + ヒロパの様に動きたいところだが、ちょっと遅くなるのが気になる。野獣2枚目は挑発をどかすのに使って、一気に削り切りたいところ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◉◎

ただ、本当に欲しいのは側面攻撃の代わりというのはナイショ。

ヴェリーサ・ウインドランナー

7/5/6 雄叫び: 「星辰の激昂ソーリダル」を装備する。

なんだそのカッチョイイ名前の武器は。ソーリダルは3/2/3の武器で振るたびに呪文ダメージ+2。スペダメ部分を無視しても単純に計算すれば5/5/6バニラに2マナで2/3武器がついてくるので、コスト通りの働きはある。しかしやはりそれだけでは物足りない。ご主人様の呼び出しがある以上どうしてもミッドレンジハンターには入れられないが(その意味で呼び出しは、構築を縛りすぎてややつまらないカードではある)、逆にスペル縛りの無くなったスペハンには採用余地がありそうだ。武器装備時にスペルを発見するブラッドスカルプの戦略家も、このレジェンドを見越したカードだったのだろう。コンボ的なデッキが組みにくい以上魔力の一矢などは採用しにくいが、殺しの命令、爆弾投げ、餌付きの矢、もしかすると爆発の一矢なども構築の候補になってくるかもしれない。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

でもDKというゴールが無くなったスペハンがコントロール相手にどう詰め切るのか…ズルジン1枚じゃリソース不足な気はする。野獣の5/5が並んでいれば、ハガサの計略以外だと処理は難しいのかもなぁ。

必中の一矢

4コスト ミニオン1体に4ダメージを与える。呪文を1つ発見する。

ヴェリーサの登場で予感された通りの新たな打点スペル。側面攻撃と似ているが、あちらはテンポ重視、こちらはリソース重視と役割はかなり異なる。少なくとも今のミッドレンジハンターの様なスピードのデッキには採用されないだろう。一方でヴェリーサを出せていたなら、一気に4マナ6点(武器も合わせれば8点)で処理しながらスペルも発見出来るテンポ面でも強力なカードに化ける。終盤なので、余ったマナでこちらから展開/詰める状況に持ち込めるだろう。9T目以降になってしまうが、必中の一矢6点、餌付きの矢5点が同時にプレイ出来れば脅威。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎ 

良い調整のカードで好き。ヴェリーサの評価も見直さないとダメかも。

九生あり

3コスト この対戦中に死亡した断末魔を持つミニオン1体を発見する。またその断末魔を発動する。

待望の断末魔発動カード。クモ爆弾を発見するだけでも強い…というかクモ爆弾を発見するのが強い。発見なので、メカンガルーなどの微妙な断末魔ミニオンもある程度デッキ採用を許容出来る点も大きく、カードの単体性能で言えば抜群だろう。ホロボシトロンとシナジーがある様な気もするが、やはり発動ターンの遅さが気になる。どちらかというとネクロメカニックとの組み合わせの方が強そうだ。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◎◎◎

メカチビドラゴン型のキューブハンターはちょっと流行ったけど、一旦倒されていないとこのカードを発動出来ないのでやっぱり隙の大きさは心配。ジリアックスでの超回復は嬉しい。

ホタルチョウ

1/1/1 獣。断末魔: ランダムなハンターの呪文1枚を自分の手札に追加する。

いつもの1マナ1/1シリーズ。決してOPではないが、インコや怪盗紳士と同様の使い心地は約束してくれるはず。カードプールの少なさから当たり率も高いだろうし、九生ありを持ってきても(リソース面では)かなり強力なのは見逃せない。ズルジンまで見据えた場合に得られる追加バリューは想像以上だろう。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◉◎

新スペハンもだいぶ形になっている様に感じる。まだまだカード発表は続くけど、アグドル、スペハン、コンシャー、泥棒ローグは期待大。

メイジ

カレクゴス

10/4/12 ドラゴン。毎ターン自分が最初に使用する呪文のコストは(0)になる。雄叫び: 呪文1つを発見する。

書いてある事は滅茶苦茶強い。おそらくこのカードを採用するデッキに対して、カレクゴスを1T以上残す事は、イセラやリッチキング以上に危険。しかし4/12という対処の難しいスタッツな上に、即座に発見/もしくは手札の除去呪文を0マナで使用して盤面を御してくる。呪術や動物変身をキープしておかない限り、対処は困難だろう。ただマンモス年が落ちる事によって、DKを筆頭に魔力加工師、憤怒、メテオといった遅延カードの主力達がコントロールメイジからごっそり消えてしまう。追加の(擬似)AoEが1枚ぐらいはあるだろうが、それだけで成立するかは不安が残る。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◎◎◎

テンポメイジのフィニッシャー…にするぐらいなら10T目に直接パイロ打つかな。 

伝書鴉

3/3/2 獣。雄叫び:メイジのミニオンを1体発見する。

スタッツとハンドリソースという点で、ほとんどマダム・ラズールと使い勝手は同じ…つまり強いカードだと予想。ただミニオンしか取ってこれないので、今のコントロールメイジの様に除去に徹するタイプだと扱いは難しいかもしれない。アントニダス本人よりも、アントニダスを着地させるための除去札が欲しいところ (贅沢過ぎか)。獣種族を活かしてビーストメイジへの採用も可能性はあるが、ちょっと悠長でアグロ的な動きは厳しいかもしれない。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

メイジのミニオンは地味に優秀なので、普通に強いとは思う。ラズールにも言えることだけど、体力2が刺さりやすい事から環境にどれぐらいローグが居るかがポイントになりそう。

創造の力

8コスト コスト6のミニオン1体を発見しそのコピー2体を召喚する。

一見8コストで12マナ分の働きが期待出来そうだが、(今の所)メイジの6マナミニオンは6/5/5か6/3/3バニラでしか召喚出来ず、クラスカードの出現率が3倍という発見の仕様を逆手にとってマナレシオを調整しているカード。実際発表配信でも大当たりのサンウォーカー以外は6/3/3が並んでいた。素で使うにはいささかリスクが大きく、カドガーと同時使用で弱めのアランナとしてフィニッシャーに使うのが限界か。決して弱いカードではないが、このカードを軸にデッキが組めるかというと不安が残る性能だ。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

挑発引けないと、メイジがいくら10マナでミニオン沢山並べても返しのターンにリーサルに持ち込まれる気しかしない。

カドガー

2/2/2 ミニオンを召喚する自分のカードは通常の2倍召喚する。

画面の上の方にいた人がまたひとり盤面に登場。上の創造の力や、予想外の結果と使ってくださいというカード。まだ仕様がはっきりしないが、ジャナライの雄叫びも2倍と配信で言っていたので、ミニオンの雄叫びには反応するようだ(なので天文術師や元チャンピオンともシナジーがある)。断末魔召喚はどうなのだろう。スタッツも同じアルガルと近いが、1枚で完結したカードではないので序盤にぽんと素出しした時に相手がどれくらいかまってくれるかは疑問が残る。次ターン予想外の結果を打てたとしても小ぶりのAoEでカドガーごと一掃されてしまう。やはり後半にジャナライや天文術師と併用して、フィニッシャーに使うカードか。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

当然カードプールが拡がるにつれ飛躍的に強くなるカードだけど、流石にまだちょっとシナジー先が心許ないかなぁ…追加カードに期待。(追記: 雄叫びだけでなく断末魔などの召喚も対象となるらしい。焦らすカラスとのシナジーはすっかり忘れてました。思った以上に柔軟性が有りそうなので、★★★★☆に変更。)

凍結光線

1コスト 双呪文。ミニオン1体を凍結させる。対象が既に凍結している場合、2ダメージを与える。

公式の紹介が、双呪文意外と面白いんだな、と説得力を持たせるものだった。このカード自身とシナジーがあるし、他の凍結ミニオンと組み合わせても良い。小さいフロストノヴァにもなるし、グレイシャルシャードの使い回しの様に大型ミニオンを2Tストップさせても良い。汎用性の高さから、テンポ系からある程度遅めのメイジまで幅の広い採用が考えられる。弟子がいれば0マナで唱えられるのも、焦らすカラスとシナジーがあるのも嬉しい。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◉◎

地味な活躍だけどデッキに組み込みやすいカードだと思う。序盤に2マナ2点除去として使えるかはちょっと疑問だけど。

マナ・サイクロン

2/2/2 エレメンタル。雄叫び: このターンに自分が使用した呪文1回につきランダムなメイジの呪文1枚を自分の手札に追加する。

上の凍結光線やエレメンタル喚起などでリソース回復の出来るエレメンタル。残念ながら来年度残るエレメンタルシナジーは他にアルカノサウルスぐらいなので、エレメンタルデッキが組めるかはかなり疑問だが。ランダムスペルはとにかく当たり外れごちゃまぜであまり安定しないが、一方でメイジは天文術師と気象学者、場合によっては山の巨人とハンドシナジーがある。亡霊の書は使用しないが爆炎破やこのミニオン、伝書鴉などを駆使するハンド型コンメに入りそうだが、逆に軽めのスペルが多くないとシナジーをうまく発揮出来ない点はちょっと噛み合いが悪そうだ。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

軽いスペルも入ったコンメというと、アントニダス使って昔ながらのバーンメイジ的な?序盤スペルでしのいで中盤からドラゴンにシフトしていくドラゴンメイジって線もありそう。

魔術のタネ

1コスト コスト(3)以下の呪文を1枚発見する。

相当弱体化した秘紋。シナジーなく単体で使ったとしても幻覚の様なものなので悪くはないが、焦らすカラスやマナ・サイクロンと併用したいところ。どちらもコスト3以下という縛りが良い具合にシナジーを発揮しやすくしている。特に弟子がいる際にタネから凍結光線が出せればライラ並の宇宙。今回のメイジはミッドレンジ気味になると思うので、終盤に引いてしまって使いどころがなければアントニダスによるファイボ量産が期待出来るのも良い。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

強さは4寄りの3。上書きはしてないけど、このカードのおかげでマナ・サイクロンは評価かなり上がりました。

パラディン

ライトフォージの祝福

2コスト 双呪文。味方のミニオン1体に生命奪取を付与する。

DKが消えてライフ面での遅延が不安になるコンパラには有り難い呪文。剣竜騎乗ケアで対パラ6T目にミニオンを残さない動きは鉄板だったが、似た様な感じで「ただのバニラファッティを残しておくと生命奪取付与で超回復されるかも…」というプレッシャーをかけられるのは大きい。その意味で双呪文で使用後も同じ圧が続くのは相性が良いと言える。騎乗こそなくなったが、精霊などを駆使してコントロ−ルしていく形になるのではないか。勿論火霊術師を霊魂鞭打に変えるのも見逃せない。平等とのコンボだけでなく、鐘を鳴らせ!を併用した全体除去に連続的な回復がついてくるのは物凄く大きい。もうひとつ、硝子の騎士につけてヒーローが完全回復するまで聖なる盾を貼り続けるコンボが有りそうだ。レノ的にも使えそうだが、スペルでの除去に弱い点は注意。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

逆にテンポ系のヒールパラは、双呪文といえどこのカードに枠を裂くかは疑問。

諦めるな!

1コスト 秘策: 相手が呪文を使用した時味方のミニオン全てに体力+2を付与する。

熱血テニスコーチみたいな秘策。悪くは無いがわざわざデッキに入れるのかギリギリな性能…だが、アグロ秘策パラディンの1タイプとして秘密の番人やクエスト中の冒険者、マナ中毒者を秘策で守ってもりもり育てるものがある。これらのミニオンの除去を難しくする点は優秀だろう。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

でももう恩寵は無いんだよなぁ…採用デッキでも、9号ドローを強化するために1枚挿しするパターンが多そう。

ドラゴン語の通訳士

5/3/5 雄叫び: 自分の手札のドラゴン全てに+3/+3を付与する。

まず先に問題点を書くと、ボーンドレイクも落ちて6マナにおさまる良いドラゴンがいない事。もっといえば中マナ帯のドラゴンがそもそもドラゴンモーやドッカンドラゴンしかおらず、ハンドバフしたはいいもののマナがうまく使い切れないというチグハグな動きになるリスクがある。勿論6T目に、バフしたフェアリードラゴン+スケイルワームの様な形で動ければ理想なのだが。中立で構わないので中型ドラゴン、特にコバルトスケイルベインの代わりになる様なドラゴンが追加されるかが鍵だろう。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

実は強かった…!となる新ドラゴンの追加に期待したいけど、下のブロンズの伝令だけでは力不足に感じる。

ブロンズの伝令

3/3/2 ドラゴン。断末魔: 4/4のドラゴン2体を自分の手札に追加する。

恩寵もなくなりいよいよドローが不器用になってしまったパラディンには、嬉しいリソース回復ドラゴン。ただし「1枚で3T目と4T目の動きが確約出来る!」と喜ぶには心もとないスタッツ。4T目に4/4バニラを出すよりは、銀剣を装備したいのがパラディンだ。ただこのマナのずれは通訳士のバフを考えると悪い面だけでなく、3T目伝令、4T目銀剣やスケイルワーム、5T目通訳士と動ければ、6T目にきちんと4/7/7を置ける。当然2マナが余るので、少し2マナを膨らませてプリズムレンズやクリスタル学でドロー、というのがドラパラ構築の流れになるのだろうか。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

生命奪取付与の双呪文も2マナだし、このデッキと相性は良さそう。ちょっと動きが真面目過ぎる気はする。大聖堂のガーゴイルはかなり強いので期待してます(三度目)。

リッサ司令官

3/4/3 自分の秘策は2回発動する。

3/4/3スタッツで秘策関連の踏み倒しなあたり、キリントアのメイジを彷彿とさせる。4T目はあいにく銀剣or王の祝福or門を閉じろと相場が決まっているので、3T目に素出しする必要があるのが辛い。後攻ならここでコインを使ってしまいたいところ。もうひとつ残念なのは、非常に強力な秘策である自動防衛マトリクスとシナジーが無い事。身代わりもトレード先を強制的に変更するのが強みであって、2/1のおまけが出て来ても大幅な踏み倒しとはならない。公式動画では秘められし叡智が4ドローに!と説明していたが、たぶんこのミニオンがいる時にカード3枚切る人は(あまり)いない。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

まあ標準スタッツだし攻撃的なデッキだから、特段弱いカードでも無さそう。シクレパラは実は引き続き隠れたアグロとして初日に爆弾ウォリ辺りで遊ぶプレイヤーを狩る気もするんだけど、どうしてもドローソースが気にかかる。

決闘だ!

5コスト 各プレイヤーのデッキからミニオンを1体ずつ召喚しそれらを闘わせる!

パラディン専用の更なるデスロード…だがOTK潰しよりは、ビッグパラ、特に聖なる盾がらみのデッキを作らせたいという趣旨だろう。メカーノエッグを能動的に割る事も出来る。挑戦者ありなどミニオンの種類を絞るパーツはちょっとずつ集まっている印象だが、流石にまだ足りていない様に感じる。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎ 

何かの拍子にカドガー持ってたら、ダブル決闘する事になるのかな。

ノザーリ

10/4/12 ドラゴン。雄叫び: 両ヒーローの体力を上限まで回復する。

ドラゴン化したレノ。素出しの4/12バニラはあまりに隙が大きく回復したライフもあっという間に元通りに削られてしまう気がするが、おそらくタイムと同様その1Tを買うためのドラゴン。となればやはりシャヴァーラOTK用に思えるが、相手も必ずライフ30以上になるのがミソ。ノザーリの4点でもわずかに1点およばず、武器等別の打点を用意するか改造エレクを併用して50点バーストを目指さないとOTKが成立しない。10マナでは対アグロでも圧倒的に遅く、通常の環境では採用されにくいだろう。ただDKが抜ける以上回復の総量そのものが大きく増えるのは歓迎すべきで、もしも爆弾ウォリアーやアレクを使ったバーンメイジ等のデッキが流行ったらかなり効果的だろう。まあ限定的ではある。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎ 

ドラパラもミッドレンジだと思うので、これいれるぐらいならイセラいれるかなぁ…もしも挑発付与のハンドバフなんかが来たら評価は変わると思う。

苦肉の策

1コスト 双呪文。ランダムなパラディンの秘策1つを準備する。

見た瞬間ムキムキの番人が脳裏をよぎったが、よく文面を読むと秘策のプレイではないので発動しない。残念。冒険者を育てたり、競売人含め各種呪文発動シナジーはあるのでそちらに寄せたデッキには採用されるかもしれない。単純にファイアフライ的な強さもあり、ランダムだからこそ相手はケアが難しいという意味ではどの速度のデッキにも入れやすいカード。むしろ秘策重視のデッキの場合門番や9号でのドローの兼ね合いがあるので、デッキの秘策枠の何枚分をこのカードに割くかは悩ましいところだ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

最初は微妙だけど、ファイアフライ的に今後徐々にスタメン入りしていく様な気がする。採用頻度は4寄りの3。

勇者の目覚め

自分のデッキから最もコストが低いミニオンを1体引く。そのミニオンに+2/+2を付与する。

ハンドバフは滅びぬ、何度でも蘇るさ。入魂 + ウォーロックヒロパと同コストだと思えば強そうだが、2T目に+2/+2バフミニオンを出すのと4T目に出すのではだいぶ意味が異なる。何よりドッペルもサロナイトもいないのが厳しい。一方で最低コストミニオンをサーチ出来る点はハンドバフのデメリットをそれなりには解消してくれている。ケンゴーにつくだけでも大きい。このカードを採用する→コントロール寄りのビッグ、という事平等や縮小光線と使いたい火霊術士と相性が悪いのが一番の難点だろう。ただし鐘をならせ!での連続バフでの処理なら効果はある。ミニオンを絞って目覚め→笛吹→9号とサーチを繋げる秘策圧縮デッキ(5T目に合計なんと7追加ドロー!)も考えられるが、銀行家が採用出来ない以上圧縮した先に何が出来るかは疑問だ。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

シャヴァーラOTKで使うドローソースがどうしても足りないなら採用の可能性はあるかも。ケンゴーでなくてもサルノスやクレクレ君が引ければドローが繋がるし…え、リアム王子を確定ドローするんで?

プリースト

禁じられし言葉

0コスト マナを全て消費する。消費したマナ以下の攻撃力を持つミニオン1体を破壊する。

「密言 4」をこういった形で実装するのはお見事。ただ単純なカードの1:1交換のうえテンポスイングに使えるカードでもないので、環境次第という感じか。そこまでテクニカルな使用方法も思いつかない。一応アベコベーターの様に実験台を0マナで破壊出来る点は心に留めておこう。縮小ポーションの様なカードがリメイクされてコンボ使用される事も、十分有り得る。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

ドラゴン年という事でトワイライト・ドレイクの活躍に対してはメタになるかも。ドローソースはインフレ気味だし、悪の手先を加えるカードもまだ追加されそう。

ラズールの計略

0コスト 次の自分のターンまで敵のミニオン1体の攻撃力を1減らす。毎ターンアップグレード。

早速禁じられし言葉とのシナジーカードが発表された…むろん爆アドおばさんで奪うに越した事が無いが。どちらのコンボも強力だが、トグワグル同様、コンボ前提の計略というのはマリガンが非常に難しくなる。計略を育てるために初手キープしておきたいところだが、このカード1枚だと何も仕事ができない可能性が大きく、強力なカードとは言いづらい。幸いというか来期のプリーストはある程度盤面も取っていかないととてもコントロールは出来そうにないので、単純な有利トレードのサポートには一応使えるかもしれない。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

個人的には0マナという軽さとコンボの性質を活かして、ミラクルプリーストで使いたい。

マダム・ラズール

3/3/2 雄叫び:相手の手札のコピーを1枚発見する。

某OP諜報員とグリマールートを彷彿とせるミニオン。単純にハンド枚数を維持しながら3/2を出す動き、しかも序盤にあまり動きの無いプリースト、という点で既に及第点のカード。相手の手札の覗き見をどう評価するかがポイントだが、HSにはピンポイントのカウンター的なカードがあまり多くないため、情報アドではなく単純に(ほぼ)3択で動きにあったカードを補充出来る利点の方がずっと上回るだろう。むしろ相手側に「ハンドを見られたからこのミニオンを出すまでAoEや除去を温存してくるだろう」という心理的なプレッシャーの押し付けが出来、遅い展開に持ち込める利点の方が大きいかもしれない。コントロール寄りのシャーマンやウォリアーに対しては、直前のターンに使用する事でハガサやブームを取ってくるワンチャンスがある点も大きい。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

コンボ以外の大体のプリーストにすっと入る印象。硝子の騎士などに評価は近いかも。ただ、プリーストそのものが次環境どれぐらい存在するかは不安。

悪党同盟の徴収係

2/2/2 断末魔: 悪の手先1体を自分の手札に追加する。

プリーストらしい断末魔での手先補充カード。デッドリンガーなどで引いてきても良いし、ドラプリで徴収係、ラズールと手札を増やしながら盤面もある程度抑えつつ、トワイライトドレイクに繋げられれば嬉しいかもしれない(というかダスクがいなくなる以上、そういう動きが求められるが)。ファイアツリーの呪術医が同じ役目を持っているので、枠争いで負ける気はする。

悪の手先全般についてコメントすると、たしかに1マナとしては破格の能力だが、ターンが進むにつれ当然パワー不足になっていき、特にしっかり盤面で戦っていくデッキで他のミニオンと組み合わせていかないとそこまで脅威にはならない。3〜4T目あたりにマナカーブを整える形で使うのが理想かもしれない。そう考えると、プリーストのデッキタイプ、断末魔という即効性の無さは、思った以上の枷になっているのでは。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

ちょっとこの評価には自信がないけど、思い切って「弱い」予想。

大いなる復活

9コスト この対戦で死亡した味方のミニオンを3体まで召喚する。

これもみんなのトラウマ的カード。光熱が落ちる以上OTKは簡単では無いが、オウケナイマリゴスヴェレンで再生力を0マナ16点、2枚で32点に変換出来たりはする。同種でも復活するので、ヴェレンを鮮明なる悪夢で増やして一旦再生力で12点回復し、後々マリゴスヴェレンヴェレン聖なる一撃で28点、という様な流れも組める。いずれにしろどうミニオンを絞るか、幻視なしでどうコンボパーツを揃えるか、が課題になるし、今の所解決していなさそうなのは一安心といったところか。ウォールプリーストにも同様の事が言える。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

ミラクルコンボプリで競売人や墓場の怪異を復活させるのはありそう。交霊会絡めたら怪異全部を捌ききるのは中々難しいんじゃないかな。

正体不明の怪人

2/2/2 雄叫び: 味方の断末魔を持つミニオン1体の2/2のコピーに変身する。

複製に似ているが、対象が限定的な分もう少し軽く扱いやすい。鮮明なる悪夢との差別化を考えるならアタック0の実験台や卵、宝箱をコピーしたいところか。2/2/2というスタッツを考えるとデッドリンガーやサルノスなどのコピーでも十分マナは稼げるので、トワイライトの呼び声が落ちる代わりのドローソースとして使う事も、十分考えられる。メカ・チビドラゴンやゼレクをコピー出来ればかなり嬉しいが、まあこれらのミニオンが1T以上盤面に残る事はあまり期待出来ないだろう。棺桶クラッシャーかその中身をコピーするパターンは有り得る。(棺桶クラッシャーは今年度も残る踏み倒しカードなので、要注意だ。)アンダテイカを同T中にコピー出来る点はコンボ関係で嬉しそうだが、雄叫びやその他断末魔付与での獲得は「断末魔を持つ」に含まれるのだろうか。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎ 

幻視が消えるので、悪夢も併用して実験台+真言盾+キー呪文をコピーしてドローを回しつつコンボを集めて…ちょっと悠長かな。やっぱり上に書いた様な単純な追加ドロソとして使われそう。

カトリーナ・ムエルテ

8/6/8 自分のターンの終了時この対戦で死亡した味方のミニオンを1体召喚する。

また復活系だが、その重さと復活のタイムラグでそこまで嫌なカードの印象はない。どちらかというと地彫り師イップに似た使い勝手に感じる。システムミニオンにしてはなかなか良いスタッツで、単純に3/3バニラあたりが復活するだけでも十分元は取れる。採用するデッキとしてはOTKよりも大型挑発が多めのデッキになるのではないか。交霊会や怪人で当たりのミニオンを増やしておく事で、復活の可能性をあげる事も出来る。精霊と併用して復活したミニオンともども使い回したくなる、フィニッシャー枠のミニオンだ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎ 

招集ウォリアーに近いミニオン配分で、Tier3ぐらいのビッグデッキは組めると思う。もうOTKはやめようよ、アンドゥイン君。

ローグ

悪党同盟の悪漢

3/1/5 コンボ: ランダムな悪の手先2体を自分の手札に追加する。

評価が難しいカード。鴉使いよりも恵まれたスタッツの上に、悪の手先はどれもOP。特に味方のミニオンを進化させる魔女の悪の手先の存在は非常に重要で、このカードの可能性がある以上、相手は処理しづらい1/5スタッツの悪漢自身も残しておく訳にはいかない。またアタック+1と急襲を付与するゴブリンの悪の手先も、ダフ屋とかなり相性が良い。他の面子も外れ無しと言って良いだろう。このカードのジレンマは、悪党がコンボ起動に非常に有用にも関わらず、このカード自体がコンボを必要とするところ。幸い(?)ヴァイルスパインスレイヤーとエルフの吟遊楽人というコンボの2大枠が消えるので何とかなるかもしれないが、ファイアフライまでも落ちるのは猛烈に痛い。3マナ帯は諜報員とゴロツキが居るので4T目に使う事になりそうなのも、ちょっと遅く感じる。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

絶妙に使いづらいんじゃないかなぁ…ペタル程度で良いので、序盤に0〜1マナカードを手札に加えるカードをもう一枚欲しいところ。 

トグワグルの計略

1コスト ミニオン1体を選択する。そのコピー1体を自分のデッキに混ぜる。毎ターンアップグレード。

ほぼ無限リソースと騒がれているカードだが、学術スパイから学んだ事は「リソースはハンドに来て初めて本当のリソース」という事。極論ドローソースが一切なければ、このカードを引いてからマッチが終わるまで常に手札が1枚少なくなるという当たり前のハンデを背負う事になる(その意味で計略も呪文石の様な、クエストの亜種と言える)。一見翡翠ドルイドの悪夢を思い出しそうだが、あれは競売人によって翡翠を出す動きがそのままドローという真の無限リソースに繋がったからこそ(究極の侵食や枝分かれの道が出てからは何だかよくわからないバケモノになっていたけど)。加えてウンゴロ期に大地のウロコがこれまた遅延兼ドローソースとして追加されて、初めてまともな形になった。単純にホッパー等を埋めるだけでは1Tに1体ファッティを出すだけという終盤ではかなり隙が大きい動きになり、回復が苦手なローグには致命的だろう。まだジリアックスを補給した方がマシかもしれない。

…と悪い点を強調して書いたが、1マナスペルという圧倒的軽さと柔軟性は評価したい。ファルドライこそスタン落ちだが古来からのミラクルローグで競売人を1〜2体コピーしながらドローを進めたり、単純にコンボの起動札として活用出来る。テスローグでグリーンスキン船長等の武器バフをコピーするのも良さそうだ。マンモス年の残滓の様なフックタスク船長は今後も活躍すると思うので、召集する海賊や船長自身を増やすのも良い。もちろん相手のフィニッシャー枠を大量コピーしつつ板渡らせ等で除去、という動きも十分強力だ。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

悪くはないけど吟遊楽人も居なくなってドローが厳しい現状は微妙そう、というのが結論。ちなみにノミと組み合わせる場合は、まずノミを大量に埋めてから不安定元素でノミを数枚ドローし、連打してフィニッシュ…が正しい順番だと思う。いずれにしろロマンはあるけど、隙が大きそう。

未鑑定の契約書

6コスト ミニオン1体を破壊する。手札になった時ボーマス効果を1つ獲得する。

ボーナス効果は裏切り、1/1隠れ身猛毒召喚、コイン2枚追加、破壊したミニオンをコピー。盤面を考えると裏切り付与が図抜けて強く感じるが、コントロール等が相手の場合はコイン2枚やコピーも非常に有り難い。コンボも必要なく、ヴァイルスパイン・スレイヤーが落ちる穴にすっぽり収るのではないか。6T目以降と、今回強力なヴィラン達が出てくるタイミングに噛み合うカードなのも重要だ。わざわざ聖水を入れるプリーストはあまりいないが、このカードのボーナス効果でミニオンハガサ等をうっかりコピーされる事もありそうだ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

盤面をひっくり返すわけでも打点を追加する訳でもなく、あくまで除去カード。速いデッキに入るかは疑問。入っても1枚?

ヘンチ・クランの強盗

4/4/3 海賊。雄叫び:他のクラスの呪文を1つ発見する。

手堅い発見カード。攻撃的なスタッツなのはローグには嬉しく、体力3も除去されにくい。流石に吟遊楽人の代わりにはならないが、段取りのあるローグなら他クラスの重いスペルで大きなバリューを稼ぐ事も出来るだろう。勿論ハズレもある。ローグミラーでも他クラスカードが取ってこれるので、テスローグがちょっと嬉しい。フックタスク船長とはやや噛み合わないので、ぶんどり部隊でデッキ圧縮しながら泥棒やトグワグル等を目指すデッキが組まれそうだ。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

採用候補にはなるカードだと思う。海賊シナジーが新規で更に加われば、今期のローグは最強になりそう。

強盗王トグワグル

6/5/5 雄叫び: 味方に悪の手先がいる場合、素敵な宝物を1つ選択する。

素敵な宝物はマリンと一緒で、状況に応じて選べる…つまりメチャクチャ強い。基本的には3枚ドローで全て0マナにするワンダーワンド、盤面を押されてたり詰め切りたい時にはレジェ2体召喚のザログの王冠の2択になりそうだ。計略でトグワグルを大量に埋めてワンダーワンドで引けば、そのターンに更に引いた0マナトグワグルをプレイして…と最大6回のループが可能になる。かなり遅いデッキになるがマリゴスを埋めて確定で0マナマリゴスを引いてくる事も可能。このカードが発表された事で、トグワグルの計略と悪党同盟の悪漢の評価は大きく修正しなければいけなくなった。ただし悪の手先を得るカードは本体が非常に貧弱で、手先を使わずに取っておくならばどこかでテンポロスの不利をチャラにしなければいけない。OPの手先を温存してトグワグルが来る前に圧殺されたら本末転倒だ。必然的に昏倒や退散の入った遅めのローグになるだろうが、今回全体的な盤面展開頻度が高めになる予感がするので、ちょっとそこは向かい風かもしれない。それでもこのカードそのものは文句なしに強い。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◎◎

今はまだちょっとデッキに不安が残るかも。悪漢とネズミ以外にも手先入手カードが来たら、採用頻度も満点。というか段取り持ってるローグにこのカードあげるのどうなんですかね…

血の復讐

4コスト ミニオン1体に4ダメージを与える。自分の手札に他のクラスのカードがある場合コスト(0)。

テンポを失いがならリソースを得る、泥棒ローグの中盤までの隙をカバーする優秀なカード。ブリングフォックスやヘンチクランとの合わせ技がとにかく優秀。無理なハンド消費を抑えながら3/3/3や4/4/3に4点がついてくるのは脅威のテンポスイング性能。なんなら掏り取りで2〜3ドローしながら除去したとしても、マナ効率は釣り合う。最悪4マナ4点として使ってもギリギリ許容出来るレベルなのもポイントだ。このカードとカトラス、終盤のインチキカード群のお陰で泥棒ローグは有力なデッキタイプに昇格しそうだ。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◎◎

え、ローグミラー?…どうしようもない弱点がある方がヘイトが溜まりにくいから、ほら。

タク・ノズウィスカー

7/6/6 自分がカードを自分のデッキに混ぜる度そのコピー1枚を自分の手札に追加する。

トグワグルの計略で長々書いたドローの弱さをずばり補うレジェンド第二段。ホッパー計略や段取りスパイと同時使用出来るのが偉いが、10マナ払うわりにとにかく隙が大きいのは注意だ。通常速度のデッキにはそのままリーサルを決められてしまう事の方が多いだろう。一方でコントロール殺しの性能は格段に上がったと言えるので、Tier1はいかなくとも上位でちらほら見るデッキになるだろう。計略は相手のミニオンにも使えるので、相手の強力なミニオンでハンドの大量補充も可能。自ミニオンが残っていなくても発動出来る手段なのは強い。特に泥棒ローグは大量の強化パーツを得たので、安定度の低いテスの代わりにこちらが入るかもしれない。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

泥棒ローグ楽しいんだけど、極端な相性差問題は再発しないかが心配。あまりまじめに強いデッキにはなって欲しくないなぁ…

最下層の故買屋

2/2/3 雄叫び: 自分の手札に他のクラスのカードがある場合+1/+1と急襲を獲得する。

ぱっと見頭がおかしくなりそうなOPカード。無論2T目に急襲つきトーテムゴーレムとしてプレイする事は難しいのは注意。このカードのために失敬を入れるのはなかなか勇気がいる(血の復讐まで考慮すればそれでも1枚入るかもしれないが)。だが発動しない場合も2/3の標準スタッツで素出し出来るし、中盤のテンポが大切な場合には5T目あたりに3/4急襲で処理しつつゴロツキを着地させる様な動きも可能。能力発動の難しさを補って余りあるリターンと柔軟さだろう。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◎◎

泥棒ローグは容易に海賊シナジーで組めるのも脅威。強過ぎてもミラーが増えて弱くなるからセーフ理論は勘弁。

シャーマン

ハガサの計略

5コスト 全てのミニオンに(1)ダメージを与える。毎ターンアップグレード。

初日に公開されたカードの中では、最も活躍するのではないか。ハガサが居る以上シャーマンの遅延カードは恐ろしい。勿論トップで引いた時に使いものにならないという欠点があるが、例えばHSreplayのデータで火山噴火やドラゴンの憤怒といったAoEの平均保持ターンを見ると、4T以上ある。実際の使用感として、5コスト全体4〜5点以上の強力なAoEとなるのではないか。エレクトラで無理やり強くする事も可能だし、終盤オメガ・マインドでの全体強制除去+全回復も恐ろしい。ストームチェイサーでドロー出来るのは嬉しいが、次Tは全体2点にしかならないのは注意。ハガサから引いた時に即座に使いづらいのも良い調整だ。(クラッグヮで再利用する時のアップグレードの仕様は気になる) (追記: クラッグヮで回収出来るのは素の計略みたいです。そりゃそうか…)

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◉◉

アップグレードする「計略」カードが5クラスに配られたりしないかな。

沼地の女王ハガサ

7/5/5 雄叫び: 5/5の怪物1体を自分の手札に追加する。それにシャーマンの呪文を2つ教える。

おばけリソース生成ミニオン。1枚で単純計算で3枚の追加リソースを得る辺り、微妙スタッツもあわせてマラクラスやアッシュモアを彷彿とさせる。もちろん弱点も同様であり、7T目以降に5マナスタッツ以下のハガサを着地させる余裕があるか?というのが最大の問題点となる。怪物を生成して即プレイ出来る訳でも無いので、次T以降にプレイする事を考慮して呪文を発見する必要があり非常に技量を問われそうだ。1つ目の発見で対象選択スペルを選ぶと2つ目の発見は全体スペルのみに限定されるので、ライストやカエルの雨などを狙うなら敢えて1つ目に弱い対象選択スペルを取る、というテクニカルプレイも予想される。良い点は単純なテンポロスによるリソース確保ではなく、怪物によって一度失った盤面を取り返すチャンスがある、という点。ハガサ自体にはオーバーロードがないので、10T目以降なら育った計略と怪物を組み合わせて一気にボードを作りに行ける。無論、発見の択がハズレなら盤面もリソースも散々なものになるリスクもある。 

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◉◎

このカード自体は正直微妙だけど、コンシャーというデッキ自体が強そうなので採用頻度は高いと予想。癒しの雨も干満の大波も落ちるので、終盤までを凌げる回復スペルが来るかどうかが最大のポイントだと思う。

下水すすりのゲス

1/2/1 マーロック。雄叫び: 悪の手先1体を自分の手札に追加する。オーバーロード(1)。

何故か最初は2/2/1のごみだと、勝手に誤解していた。手先を含めるとオーバーロード込みで合計3マナで2.5マナ程度の事が出来るので、まあオーバーロードらしい性能と言えるかもしれない。本体はやはり体力1という弱さが気にかかる。というのも後攻の場合、本体をヒロパで除去されてしまうとテンポ面で当たりの手下が1/1+ランダム2マナのみになってしまうからだ。1T目からコインで同時使用が鉄板になるだろう…つまりこのカード以外にもう1枚は1マナが必要になり、相当前のめりなデッキ構築が必要になる。別の使い道としては雄叫びで手先追加と手先の雄叫び自体が普通に有用なので、シャダに憶えさせるために採用する事。ハガサでのバリュー回復にもなるし、2打点や急襲付与も単純に除去として見込める。実はアグロに見せかけてコントロールの1マナ要員なのかもしれない。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◉◎

コンシャーはいける気がしているので、採用頻度を高めに。マーロック部分も活かしたいけど、手先の進化と急襲付与が噛み合わないので難しそう…そもそも温厚なm(以下略)

動く噴水像

8/4/8 エレメンタル。生命奪取、急襲、疾風。

十八方位ぐらいありそうな新エレメンタル。特に考察するまでもなく強い。4打点除去が2回にヒールがついてきて、素出しも可。場合によってはハガサ産の大地の力や岩穿ちで12 or 14点回復してくる。ずっとコンシャーは10T目以降までライフを維持するヒールが課題だと思っていたが、このミニオンが完全に解決している。9でなく8マナというのも絶妙だし、エウレカ!で更に早めに出すことも可能。黒曜石の像などと違って即座に仕事をするのも強い。とにかく強い。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◉◉

やっぱり今期はコンシャーが来るんじゃないかなぁ…

マックモーファー

5/4/4 雄叫び: 自分のデッキの他のミニオン1体の4/4のコピーに変身する。

なんだか残念な感じのバーンズ。まあビッグシャーマンを組めという事なのだろう。エウレカ30点コースもあるのでワンチャンマリゴスを狙うのも良いが、結構絞るミニオンは難しそうだ。プリーストと違って復活要素もないので、かろうじてシナジーが発揮出来るのは、7T目まで待って漸く祖霊の導きとビッグバッドヴードゥーのみ。サーチしたミニオンをドロバッシャーで戻して…と思ってもドロバッシャー自身をコピーしてしまう可能性がある。単純にイセラ、アラキア、重めの断末魔…あたりで組む程度か。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

ガイストがいなくなってスペルは精霊でサーチ出来る以上、メタデッキの一種としてマリゴスシャーマンは成立すると思う…あんまりラダーに出て来て欲しくはないけど。(と思ったら呪文ドブネズミまで出てきたので、第一線のデッキは難しそう。)

ウォーロック

大悪党ラファーム

7/7/8 挑発。雄叫び: 自分の手札とデッキ全てをレジェンドミニオンと置き換える。

手に入れた黄金の猿で計略を投げ捨てRNGに走るラファームさん。7/7/8は普通に標準スタッツを超えている上に挑発までついているので、雄叫びはある種デメリットとも言えるのだろうか。実際、ラファームの挑発で時間稼ぎしたところで8T目に打とうとしていた捻れし冥界がセレスティアに変わってしまってはしょうがない。装甲を積んで遅延出来るウォリコンとは違い、(大会でのメタカードとして以外は)そこまでコンウォロと相性の良いカードではないのかもしれない。寧ろもうひとつの使い方、リアム王子の様なZooでのバリューアップ要員としての活躍の方が大きそうである。嘗てならランダムレジェンドよりはフィニッシャーとしてのドゥームガードを探しに行きたいところだったが、彼は殿堂入り。やや遅めのミッドレンジZooのDr.7として活躍するかもしれない。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◉◎

デッキだけでなくハンドも変わるので、ラファーム本体に確定除去を吐きたいけど大型レジェンドが控えているかも…という圧力も脅威だと思う。

ラファームの計略

3コスト 1/1のインプを1体召喚する。毎ターンアップグレード。

計略のジレンマがまたしても露呈しているカード。Zooで使おうにも、マリガンキープから3T目に使って1/1が3体とマイクロロボ操縦士にも劣る性能。5T目ぐらいに3 + 2マナで動いてやっと良い動きというところか。もちろん悪魔シナジーやトークンシナジーを活かす事も期待出来るが、悪鬼の輪がまるで使われていない現状を考えるとインパクトのある新カードが来ない限りは出番はなさそうだ。ひとつだけ気になるのは、悪鬼の輪と計略のトークンスペル主体で組めばハンドバフ先をある程度コントロール出来る点。インプを精霊でバフに変えながら、ドッペルインプやハイリーク、ひょっとしたらジェクリック等も育てる事が出来るかもしれない。

カードの強さ: ★☆☆☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

とはいえあまりにも遅いよなぁ…悪魔版レベルアップ的なカードが出れば全く違うんだけど。無理やりシナジーカード出してくる事に期待して、採用頻度ひとつおまけ。

悪党同盟の異才

2/2/2 雄叫び: 味方のミニオン1体を破壊する。ランダムな悪の手先2体を自分の手札に追加する。

トークンを一挙展開するカードをもらい、更に得た手先本体もトークンとして使用出来るのでデッキとしては噛み合っているカード。ただし手先がいくらOPといってもその性能はたかだか2〜2.5マナ。菌術師も無き今、トークン展開後にどう試合を決めるか?という点では足りない様には感じる。ただ似た様なフィニッシュ手段の曖昧だった偶数シャーマンも、蓋を開けてみれば予想以上の速度のあるデッキだった。人身御供や海の巨人を駆使すれば、わりと成立するデッキな気はしてきた。少しトリッキーな使い方として、トークンを展開した後にこのカードで手札に変換し、ラファームでハンドバリューを稼ぐという方法もある。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

しっかり頑張れる性能だとは思う。

フェルロード・ペトルグ

8/5/7 悪魔。自分がミニオンを引く度そのコピーを1体召喚し急襲を付与する。コピーはターンの終了時に死亡する。

間違えてジャラクサス呼び出しそうな雰囲気のあるミニオン。ショーを思い出せば急襲付与ミニオンの盤面制圧力は脅威だが、標準スタッツがあって、しかも早いターンに出せてこそ。残念ながら8/5/7だとあっという間に一方トレードされるのがオチだろう。魂箱ドローも9マナ使う割に何を引くかは不安定で、断末魔ミニオンでワンチャンス狙う以外にあまり良い使い方は思いつかない。わざわざデッキに入れる事はほぼないだろうが、ラファームから偶々出た時に7T目ラファーム、8T目ペトルグと繋げれば非常に守りやすく、ドローは確実にミニオンなのでかなり相性が良いとは思う。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

こういうファンデッキミニオンは好きです。悪魔シナジーがまだ隠れていると期待してるので、評価はちょっと早計かも。

熱心な手下

4/2/2 断末魔: ランダムな味方のミニオン2体に+2/+2を付与する。

調整された菌術師。文面がマルチショット等と同じなので、流石に同一ミニオンに+4/+4する事は無い筈。ハンドバフの微妙さでもわかる事だが、とにかくミニオンのバフは即効性が命。バフ対象を断末魔発動前に処理されたり、手下ごとAoEで焼かれる場面が容易に想像出来る。とにかくコンボで出したTに能動的に割るのが前提のミニオンだろう。人身御供や悪党同盟の異才が当然考えられるが、手先で急襲を付与して処理に使えるシーンが最も効果的だろう。ネズミ獲り師でも処理に使えるが、流石に7T目以降の動きとしては辛いものがある。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

強そうで凄く弱いとみせかけて意外と強い…こともなくやっぱり弱い。バフ先がランダムなのも扱いづらそう。

どんでん返し

2コスト 自分の手札全てを自分のデッキに混ぜて元の手札の枚数カードを引く。

超ユニークなカード。新レジェやドリアンとのシナジー以外にも、改造エレクで死人の手札の様な事も出来る。だが前者はかなり遅いコンボの割りにデッキ内を重いミニオンや断末魔持ちで埋めないと決め手にはならない、後者はウォリアーと違ってライフを維持出来ないウォーロックでファティグ戦を目指す、という微妙さが残る。今後除去カードや回復がまた充実してきたら悪さをしそうなコンセプト、カードだが、流石に新年一発目の拡張では成立しないだろう。魂箱ともややシナジーがあるが、3枚ドローしてどんでん返し+魂箱を失うのでハンド自体は1枚しか増えない。全マリガンしたい状況じゃ無い限りヒロパの方がましだろう。ビーストマスターでグロウストーンの技術者の様な事も出来るが、3T目素出しから4T目にどんでん返しでも決まらなければ速度的にあまり美味しくはない。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

単体で使う場合には手札1枚を引き換えに超トップ勝負する様なものなので、マナアリの様なOPが出てきたら活躍しだすと思う(あまりして欲しくない)。

アラナシ・ブルードマザー

6/4/6 悪魔。挑発。このカードを引いたら自分のヒーローの体力を4回復する。

一見貧弱な悪魔カードだが、ライフ回復手段をごっそり奪われるウォーロックにはかゆいところに手が届くタイプのミニオンになるのではないか。このカードを採用するデッキなら2T目はタップだろうし、よほどの事故で無い限り0マナ4回復が見込める。4/6挑発も最低限仕事をするスタッツだし、出してる暇が無いなら無理に出す必要もなく回復分の仕事は出来る。うまく厳選したあとならエレク、どんでん返し、このミニオン、冥界かゴッドフリーあたりを持った状態で更にエレク+どんでん返しを使用する事で、ライフを回復しながら挑発と除去を増やしていくループも可能。デッキに帰ったり戻ってきたりをしながらライフを大量回復する動きは新鮮で面白いだろう。 

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

(そのコンボが強いとは言っていない)。採用頻度は4寄りの3。+αで悪魔シナジーが来れば、もっとチャンスありそう。

ウォリアー

オメガ・デバステイター

4/4/5 メカ。雄叫び: 自分のマナクリスタルが10個ある場合ミニオン1体に10ダメージを与える。

4/4/5の標準スタッツで、メカでジリアックスやウォーギア超電磁にも繋がり、10T目以降には暗殺花を軽く超えるOPと化す非常にパワーがあるカード。ただし10T目まで除去で凌いでいくデッキプランと10T目以降にやっと除去が可能になる雄叫びの噛み合わなさには注意が必要だ。奇数と大暴れが無くなり、除去周りを大幅修正しなければいけないウォリコンには採用余地があるかは疑問。そもそも単体除去はドッカンドラゴンにスモルダーソン、とどめの一撃と、役割が被るカードが多過ぎる気がする。採用するとすれば純粋なメックかDK入りの急襲ウォリアの様な遅めのテンポデッキか。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◎◎◎

誰もが思う事だけど、デッキ採用ではなくアセンブリやブームヒロパの発見から出る時が最も脅威。てっきりダイノマティックが出にくくなる様にハズレメカを水増しすると思ったんだけどなぁ…

士気高揚

1コスト ミニオン1体に1ダメージを与える。そのミニオンが生き延びた場合、悪の手先1体を自分の手札に追加する。

血を霊液にの復刻版だが、もうちょっとテクニカルな効果となっている。悪党同盟の悪漢の方は悪の手先に外れ無しといって良かったが、こちらのカードは空のボードや自ミニオンの相打ちを絡めて除去に使う機会が多いと思うので、進化やアタック+1急襲を引いてしまうと使いづらいかもしれない。やはり2打点が一番の当たりだろうか。霊液よりも弱い部分もあって、手先が1/1スタッツなので自傷を組み合わせて狂瀾怒濤などが使いづらい事。自傷ウォリアーで使おうにも、暴君の鞭を装備していると勝手に死んでしまう。変に工夫せず、コントロールよりのウォリアーへの採用が手堅そうだ。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

でも1/1がまた相手のミニオンにぶつかって止めの一撃やダメ押しを誘発出来るので、貴重な序盤の動きとしては全然悪く無いと思う。苦痛の侍祭を叩きながら、内なる怒りはオヤジに温存したりも。

レンチカリバー

4/3/2 武器。自分のヒーローが攻撃した後相手のデッキに「爆弾」1枚を混ぜる。

いわゆる実質算で考えれば4マナ16打点で顔面ファイボの3倍近い…勿論そう上手くはいかないが。試合終了まで相手が爆弾を引かなければ、超劣化の戦斧である。特に最近はゴロツキや3/3/4スタッツなど強い3マナが膨らんでいて、この武器で盤面を御するのは厳しい。爆弾テンポウォリは面白そうだが、デッキの肝のこの武器が大きなテンポロスを招きかねない。一方でもう少しコントロール寄りなら5T目にダイノマティックと併せて楽に盤面を取れるので、この2枚をセットで引けるかが動きの鍵になってくるだろう。ドラゴンウォリアーなら爆炎竜と組み合わせて体力4も処理出来る。ターン的にコライダーと噛み合わないのが気になるが、そもそも奇数以外のウォリアーでのコライダー採用率は疑問だ。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

カードは弱いけどデッキ全体は組みやすいと思う。コントロールだけどファティグまではいかずに途中の爆弾でケリをつける…クエストウォリアーの代わりの立ち位置になりそう。

爆発王ブーム

7/7/7 雄叫び:相手のデッキの「爆弾」1枚につき1/1のブームロボを2体ずつ召喚する。

正真正銘ブームなカードが帰ってきた。専用デッキならブームロボ2〜4体は余裕で出せるだろう。爆弾デッキの「引けないと無意味」というジレンマが完全に解消された能力となっている。地味にブームロボがメカなので、フラークと同様超電磁の発射台になるのもポイントだ。爆弾を埋めるカードを時計仕掛けのゴブリン2枚とレンチカリバー1枚程度に絞って、単純に旧ブーム的に使うなら、メック軸のテンポウォリも可能かもしれない。不安なのは、爆弾を埋めるというデッキコンセプトがメックトゥーン系に否応なくささる一方、配信の様にラファームで簡単に対処も可能な点。プレイヤーの不満が爆発した極度な相性差を生じさせる様なデッキにならないといいが…

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◎◎

おもちゃデッキだから杞憂?いや結構頑張れると期待してます。

ドクター・ブームの計略

4コスト 装甲を1獲得する。毎ターンアップグレード。

なにこれ。

カードの強さ: ☆☆☆☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

一応装甲シナジーの為に泣く泣く使う事はあると思う。決してカードが強い訳ではない。

時計仕掛けのゴブリン

3/3/3 メカ。相手のデッキに「爆弾」1枚を混ぜる。

勿論爆弾ウォリアー用のカードだが、発見プールへの影響は見逃せない。ブーム変身後なら3マナ3点除去として悪くない性能でゲームも終盤なので爆弾を引く可能性も高まるが、アセンブリから引いた場合はマティックの方が良かった…と恨む事になるだろう。オメガという別の当たりも追加されたのでさほど変わらない気もするが。4T目に超電磁する事もメックウォリならあまり想像出来ないが、一応このミニオンを放置すると5T目のマティックで盤面がえらい事になるぞ、というちょっとしたトーント効果はある。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

デッキコンセプト用の可もなく不可もないカードという印象。でも軽いしメカな分、シーフォリウムボンバーよりはずっと扱いやすそう。 

超次元断裂機

10コスト 自分のデッキのミニオン1体のコピーを2体召喚する。

ビッグウォリ用の超大型スペル。妨害工作員のおそろしいケアになるが、コントロール気味のウォリアーにはそもそも工作員はささりにくい気はする。2枚は重すぎるので1枚採用でイセラやオヤジ、新10マナを呼び出すのだろうか。一番の当たりはもしかすると、大魔術師ヴァルゴスかもしれない。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

ビッグウォリの豪快な感じは好きなので、それなりにまともなデッキは登場して欲しい。某ンドウィンは健全さを見習いなさい。

ザ・ブーム・リーヴァー

10/7/9 メカ。雄叫び: 自分のデッキのミニオンのコピーを1体召喚する。そのミニオンに急襲を付与する。

新ビッグパーツ第二弾。急襲付与で10マナの隙を埋められるので、専用デッキなら入れ得なパワーはある…デッキ自体のtierはともかく。最も影響がありそうなのは通常のウォリアーでのブームやアセンブリからの発見。ブーム変身後なら文句なしに強いが、アセンブリで出てきた場合は召喚するミニオンの運任せになる可能性は高い。ウォリコンならミニオンも絞りやすいとはいえ、エタニウムローバーがいる以上うかつには出しづらいミニオンだ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

このミニオン自体が超次元断裂機で出てきてしまうのはご愛嬌。スタッツは高いのでそこまでハズレではない。

中立

魔除けの宝石職人

3/3/4 雄叫び: 次の自分のターンまで自分のヒーローは呪文とヒーローパワーの標的にならない。

マリゴスやテンポメイジのリーサルから逃れられるが、新年度を考えるとほぼ唯一残るOTKのトラシュート対策という部分がかなり大きそうだ。どこぞのコボルトと違って雄叫びで効果を発揮出来る点は嬉しい。残念ながらラダーで見る機会は少ないだろうが、大会のメタカードとしてサイドに採用されるのではないだろうか。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎ (大会では◉◉◉◎◎)

もう3/3/4バニラじゃ満足できない体になってきたHSプレイヤー達。罪深い。

シェフ・ノミ

7/6/6 雄叫び: 自分のデッキが空の場合、6/6の「油火災のエレメンタル」を6体召喚する。

テンポVer.メックトゥーン、あるいはファティグ戦Ver.アランナ。遅延カードが軒並みスタン落ちする新年では、普通のデッキでは使用出来ないかもしれない。不安定元素からのコンボは思いつくが、ファルドライも落ちるためたった2枚のレジェンドカードに勝ち筋を依存し過ぎている気はする。ラボの採用担当者で埋め直して2T我慢した後にダメ押しのシェフ連打もちょっと面白いが…それなら銀行家の方が却って良いかも。虚無の契約を入れたコンウォロでも似た様な事が出来そうだが、DK無しのウォーロックがファティグまで戦えるかどうか… あと大釜のエレメンタルで一気にアタックバフ出来そうだけど、まあ割とどうでも良いか。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎ 

よく見ると悪党同盟の5人よりよっぽどサイコパスな目をしている。ていうか何の肉をどこで焼いてるんですかね… (追記: 不安定元素との組み合わせで問答無用のワンチャンスはあるので、スペシャリストの大会形式では強いと思う。大会では◉◉◉◎◎ぐらい?)

旅の治療師

4/3/2 聖なる盾、雄叫び:体力を3回復する。

1マナ軽くなり、多くを失ったジリアックス。キノコ酒造師も落ちてジリ&アップルバウムがその枠に収まりそうな次環境、5マナ枠がダブつく遅めのデッキの場合は採用余地があるかもしれない。だが挑発がついていないので、遅延能力は上記の2枚より一回り劣化してしまう。聖なる盾とヒールという点を活かして、ヒールパラディンになら活路があるかもしれない。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

一斉公開枠な雰囲気のあるカード。がんばって。

悪党同盟の電線ネズミ

2/1/1 雄叫び: 悪の手先1体を自分の手札に追加する。

流石に本体が弱すぎるのと手先込みでも圧が無さすぎるのでスケボーロボ枠のカードだと思ったが、トグワグルのOPぶりを考えるとローグには無理やり採用されるかもしれない。しかしトグワグルで述べたように、序盤から手先を温存する動きはとにかくきついものがある。ローグ以外だと今のところ積極的な採用理由は見当たらない様に感じる。

カードの強さ: ★☆☆☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

とにかくもう1種類でも手先追加カードが来れば序盤も手先を切りやすく、このカードの強さも変わってくると思う。

ヘンチ・クランの騎豚

2/2/1 獣。急襲、断末魔:1/1のマーロックを1体召喚する。

何故か最初はマーロック2体召喚するとんでもないOPだと、勝手に誤解していた。挑発やフェイスへの打点を無視すれば、1/1で2点を飛ばすマーロックだと思える。ぶつける先がなければ素で置いておけるのも使い勝手が良い。急襲獣でハイエナを育てるのにも使えるので、めちゃくちゃ強い訳ではないが獣ハンターには採用余地がありそうだ。カドガー&ドリアンとのシナジーもあるので、意外とマロメイジでの採用も良いのではないか…と思うが、温厚なメガザウルス抜きのマーロックデッキは今の所想像出来ない。もう数拡張後の話になるか。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

今年度だったらもっと色々な事が出来たカードだった気がする。

ジェベット・ジョイバズ

8/6/6 雄叫び: 自分のデッキからミニオンを2体引く。それらを1/1/1に変える。

もちろんマリゴスアレクヴェレンメックトゥーンあたりで今まで通りの事をしでかしそうなレジェンドだが、引いてしまった時の回答が無いとOTKとしてはあまりに不安定。バーンズを調整してドリアンにした様に、このカードも今の所はそこまで悪用出来ない…とはいっても、環境速度によってはドルイドが悪用しそうだし、マリゴスシャーマンも見逃せない。ギャラリーOTKの様な上振れ込みのデッキが開発されるのは時間の問題な気もする。通常のデッキで使う場合は稀だろうが、雄叫びローグやテスorトグワグルローグなら十分採用可能性はある。特に前Tにサメの精霊を置いてからこのレジェンドで1/1/1を4枚作り、即座に雄叫び2倍…は脅威。大会のサイドボードでも活躍しそうだ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

おもちゃっぽく見えてヘイトを貯める嫌な予感がする…ので評価は高め。昔はこういうカードでわくわくしたんだけどなぁ…

ヤジロボ

4/3/8 メカ。挑発。雄叫び: 相手はデッキからミニオンを1体召喚する。

ドブネズミとデスロードがだいたい合わさって帰ってきた。使用感はドブネズミの方が近い様に感じる…というのは雄叫びで敵ミニオンを呼ぶ以上、返しのターンで相手は即座にアタックが可能だからだ。デビ卵などでよく経験している事だが、デスロードは能動的に割られても、敵が動き出す前に除去の猶予がある。ミッドレンジ寄りのミニオンの質の高いデッキに対しては、やはり使用ターンに除去の算段がある時に置きたいミニオンだ。OTK対策の一方でzooの様な小粒ミニオンが大量に入ったデッキには、単純に4/3/8という壁が強く刺さる。出てきたミニオン+もう1体程度で除去されても、1:1交換で時間稼ぎをしながらクロックを削げる。ラッカリフェルハウンドも草葉の陰で泣いている事だろう。地味にメカ種族でジリアックスに繋がるのもかなりの脅威だ。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎ (大会では◉◉◉◉◎)

実はまだこのカードとラファーム以外に新挑発ミニオンが発表されていない。いわゆる「強めの中立挑発」枠かつ採用デッキが絞られる様、テック方向に調整されたのかもしれない。

こっそり妨害工作員

6/5/6 雄叫び: 相手の手札のランダムな呪文を1つ使用する。

スペル版ドブネズミが来るのでは…と思っていたら、ズバリなミニオンが追加された。双呪文や計略の使用タイミングで様々な駆け引きが生まれそうだが、裏目の多さから通常の環境、デッキには採用されない様には思う。OTK潰し以外にも、対アグロで最後まで取ってあるカードは詰める打点スペル(か、リロイ)の可能性が高いので、相手ミニオンに打たせて浪費させる…というワンチャンスも狙える。例えば殺しの命令が相手の3/3狼にうまくあたってくれた場合、5/6に0マナジリアックスがついてきた様な圧倒的な踏み倒しが可能になる。逆にコントロールミラーで使用しても、だぶついたAoEを打たせるだけであまり効果が無い事も多そうだ。今の偶数ウォロぐらいのスピードのミッドレンジが、ぎりぎりガイストの枠で入れるのが一番しっくりくるだろうか。トークンドルイドの獰猛な咆哮を落とそうとして、森の助けが使用される画が浮かばなくもない。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎  (大会では◉◉◉◎◎)

ジヒィや解絡師ほどの汎用性は無いけど上振れ下振れの落差が激しい上にメタカードとして採用可能なレベルではあるので、あんまり良い予感はしない。存在自体は面白いけど、頻繁に使われるとしょうもなく感じるタイプのミニオン。

石頭

8/3/12 急襲。このミニオンの攻撃でミニオンが死亡した後再度攻撃出来る。

THE・始祖ドレの代わりといったミニオンだが、使い勝手は相当異なる。始祖ドレイクはAoEを放ちながら4/8という心強いスタッツが残り盤面の主導権を奪える点、もし全処理しきれなくても挑発によって隙が無い点、更に残ったミニオンとの一方トレードも期待出来る体力寄りのスタッツ、の三つが完全に噛み合っていた。一方でこのミニオンは取られた盤面を処理に回すと自身も倒れてしまい、結局また相手からの展開を許す事になってしまうのが難しいところ。その分良い点もあり、3点擬似AoEという単純な打点パワーと8T目に素出しして横並びを牽制出来る点はかなり大きい。ミニオンによる打点なので、手先やバフによって更に打点をあげたりシェルファイターによる介護も見込める。リッチキングやボーンメアがいなくなる事で8T目に大型挑発が並ぶシーンも少なくなりそうなので、有利な盤面から小型挑発等を除去して更に有利に出来るカードではないだろうか。見逃せない最強シナジーはサイの精霊による無敵付与で、狂戦士やフェスタールートをもりもり育てるク◯デッキユニークなデッキも登場するだろう。

カードの強さ: ★★★★☆

採用頻度: ◉◉◉◉◎ 

上記の性質と横並びへの弱さも加味すると、実はウォリアーよりもローグで嬉しいミニオンなのでは。生命奪取での大量回復やその他バフを考えると、コンパラもあり。

悪い大噛み魔術師

10/6/6自分のターンの終了時ランダムなコスト6のミニオン1体を召喚する。

ビッグデッキ用のカード。今期だとシャーマン、プリースト、ウォリアーでの採用か。ランダム6コストは玉石混合過ぎて安定しないイメージ。シャーマンの新バーンズで出してもちょっとした性悪ぐらいの性能にしかならないのは、逆にコボルトの踏み倒しの異常さを再認識させられる。

カードの強さ: ★★☆☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

もちろん強い能力だけど、10マナ払って出すカードかというと疑問。ミニオンを絞っている場合、クローンギャラリーから出てきたらかなりうっとおしいとは思う。

大魔術師ヴァルゴス

4/2/6 自分のターンの終了時自分がこのターンに使用した呪文1つを再使用する。

ショーと同じ4マナ帯で体力6の強力なシステムミニオン。プリーストで復活や思念撃破おかわり、メイジでAoEおかわりなども強いが、単純に盤面を固める意味でトークンドルやスペル寄りのハンターで更に相性が良いのではないか。どちらもランダム対象がデメリットにならないスペルが多い。(コンボデッキを除いて)ブランほどめちゃくちゃになる事はないだろうが、単純にヴァルゴス+野生の力など打たれた場合に盤面を取り返すのが非常に難しくなる。軽いがバリューのあるスペルと同時使用したい事を考えると、双呪文だけでなく計略とも相性が良い。アップグレードの量が2倍になるのと同じで、星0をつけたブーム計略ですら大量装甲が期待出来る…まあ8マナ使ってるわけだが。

カードの強さ: ★★★★★

採用頻度: ◉◉◉◉◎

今のカードプールだったら更に危険なカードだった。拡張前に早めに配られるらしいけど、一週間だけ超カオスなコンボが山の様に開発されそう。

文書管理官エリシアーナ

8/7/7 雄叫び: カードを5枚発見する。そのコピー2枚ずつを自分のデッキと置き換える。

コントロールの圧倒的ファティグ回避手段。ウォリアーなどデッキによってはハッカーの血を消すのにも使うだろう。不利マッチに対してデッキを組み替える事も使い方もあるが、あまりに運任せすぎる。隙が大きいとは言え、本体のスタッツがそこそこ高めなのは評価したい。エレクがいるとどうなるのだろう。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

一見面白いけど、そこまで悪さ出来る能力でもなさそう。ファティグ見据えたデッキに入れる以上でも以下でもないカード。

ヘンチ・クランの妖婆

4/3/3 雄叫び: 1/1の融合体を2体召喚する。

非情の死霊術師とよく似たカード。あちらの出番がラダーではほぼなかった事を考えると、やはり種族シナジーを活かしていきたい。エクスプローディネーターの代わりに超電磁のベースにするのは柔軟性から割と良いかもしれない。ただ手先を含め1/1が活躍しそうな環境な事やドラゴンモーを考えると、裏目も多いかもしれない。ゴブリン爆弾は見えない超電磁を恐れて無理な除去を吐いてくれるというメリットもある。マーロック軸もデッキが今後出てくるなら、重要なカードになってきそうだ。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◎◎◎

今はまだシナジーが十分じゃないけど、今後活躍の機会がありそう。

異境の乗騎売り

7/5/8 自分が呪文を使う度ランダムなコスト3の獣1体を召喚する。

自動長生成期。カラスが大きくなったとも思えるが、こういうシステムミニオンは小回りが効く方が良い。天文術師などから出ると当たりの部類か。長には申し訳ないが、特にコメントもないミニオンだ。体力寄りの良スタッツなのは大きく評価したい。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◎◎◎◎

ビッグシャーマンなどに入れるかはちょっと疑問。

バリスタのリンチェン

5/4/5 雄叫び: 自身を除く味方の雄叫びを持つミニオン全てのコピーを1枚ずつ自分の手札に追加する。

カッコイイお姉さん。5/4/5に実質ワンドローがついてくるだけでもアジュア的な強さがあるのはポイント。ついでに手先もコピー出来ればテンポ面でもアドがある。遅めのデッキでは(ドロバッシャーを持つシャーマンだけでなく)全てのクラスでシャダ的な雄叫びフィニッシャー残しづらくなる事を考えると、環境への影響は大きいミニオンではないだろうか。

カードの強さ: ★★★☆☆

採用頻度: ◉◉◉◎◎

一方で盤面取られ続けるとどうしようもないので、いわゆる有利状況を更に有利にするミニオン…そう思うとちょっと採用しにくい。でもゾーラが落ちるので代わりに採用される事はちょこちょこありそう。

一斉公開分

今回は一斉公開枠に強そうなカードが多すぎたので、強そう/気になるカードをまとめてコメントします!

 

 

ポーション売り 1/1/1…ドルイドのヒールシナジーはフェイスに限らないので強そう。デッキのスピード自体は他のアグロに負けるので、延命してリソース勝負に持ち込めるかどうか。

魔力の番人 3/5/6…スペダメ無視して沈黙プリの要になりそう。サルノスでも動けるのはえらい。

ヘンチ・クランの怪キルボア 4/4/7…ドレイクで良いという意見もありそうだけど、1〜3T目にがんがん攻めながらも4T目にこれを着地出来るのは脅威。

怪しくない潜入者 5/2/6…怪しい黒曜石の像。

ワグル・ピック 4/4/2…ローグが銀剣持ったら強い。ただ横並び環境になりそうだから不利マッチは多いかも。

誇り高き守護者 4/2/6…コントロールで実質4/4/6。強い挑発枠。

魔法の絨毯 3/1/6…永続アタックバフと、急襲で絨毯を守れる点が噛み合ってそう。専用構築は必要

サンリーヴァーの戦魔術師 5/4/4…発動出来た時の盤面奪うパワーは脅威的。メイジ専用だと思ったら中立なのか。スペルハンターでもわりと4点出せそう。

サンリーヴァーのスパイ 2/2/3…秘策パラOP。

謎めいた剣 2/2/3…秘策パラOP過ぎ。

アングラ・アングラー 2/2/3…マーロックライラ。なぜ標準スタッツ?

マーロックの魂 2コスト…マーロックもりたま。軽さが良い。

連射 1コスト…スペダメ乗せて2コスト6点、武器のダメージとヒロパで更に4点が1Tで飛んでくるのはこわすぎる。序盤は除去にも使える。

金庫番 6/4/5…強い挑発枠その2。新ゲッパー?7T目の各種レジェンドの着地をサポート出来る。ジリアックスもくっつく。

クマトロン 3/3/3…メックハンターにワンドローは超貴重。今でもブン回ればかなり強いデッキだと思ってる。

大脱出 1コスト…手先を使用しながらトグワグル用にとっておいたりは出来る…でもさすがに使いづらそう。

無貌レイジャー 3/5/1…3/5/3でも標準スタッツ越え。フレームロボで3/5/5も作りやすいので、超電磁デッキで採用してみたい。これに沈黙吐いてくれれば恩の字。

神出鬼没の怪人 5/3/6…潜む悪鬼が場に残ってる限り、永久に復活してくる。デッキ自体が強いかは不明。(追記: 悪鬼はスタン落ちでした…残念)

横殴りの斬撃 2コスト…基本的にあまり使われないと思うけど、生命奪取ミニオンで一気に除去&回復出来るのは気になる。

魔女の煎じ薬 2コスト…木霊回復?コンシャーに回復はあかんって…

 

最終日で各デッキの評価が大きく変わったけど、アグロは秘策パラディンが一番早くて次にマロシャー、回復がらみのアグロ/トークンドルがそれらをうまく捌くのを目指す…って感じになるのかな?スペハンは秘策軸&DKがなくなるので、とにかく横並びに悶絶し続けそう。コントロールはシャーマンがやはり強い、ウォリアーは案外厳しいかも…アンチコントロールはローグだろうけど、ミニオンメイジもコンボ性能が高いからじわじわ出てきそう。前のめりの沈黙プリーストもミッドレンジの速度でいけるかも。

 

という感じで依然多くのデッキがとっかえひっかえ現れながら、相性差の問題は緩和された環境が産まれるのでは…と期待してます!(泥棒ローグだけ心配)

それでは計略を練りつつ、新環境にて参上しましょう!ikotでした!