ikod_ikotのブログ

ときどきハースストーンをやります。

中級者のためのバトルグラウンド精神論

はじめに

こんにちは、ikotと言います。普段は新カードの事前評価ブログを書いたり、大会配信を観たり、オリジナルのク◯デッキでレジェンド到達を目指したりしてるいわゆるエンジョイ勢のHSプレイヤーです。

バトルグラウンド(BG)も普段は殆どプレイしないんですが、1シーズンに1度くらいはやる気が出てこつこつ日に数ゲームずつぐらいプレイする時期があります。BGのゲーム性とは結構プレイの相性が良く毎回NAのtop200にタッチするぐらいは達成出来る(一番最初のシーズンは頑張って50位以内まで登っていました)ので、ちょうど中級者の上の方、ぐらいの実力なんじゃないかと思います。今シーズンも9月末にNAでレート2000台からはじめて、つい先日レート10000まで到達出来ました。(本当はずっと前に合計170ゲーム、ほぼノンストップで9950まで到達出来たので『ストレスフリーでBGレート10000を目指す技』みたいなキャッチーな記事にしようと企んでたんですが、その後滅茶苦茶に負けが込んで結局残りレート50上げるだけに100ゲーム以上かかりました。それもバトグラ。)

 

で、そんな半端な実力の僕がわざわざブログ記事を書かなくても滅茶苦茶参考になる具体的なBG攻略記事、指南書は山ほどあるんですが、そういった記事や配信でのトップランカーの解説などはかなり上級者向け、特に個別の環境やムーブを深く洞察した解説が多い印象です。だからこそ凄く参考になるんですが、一方でBGは攻めと守りの駆け引きでチキンレースな傾向がかなり強いゲームだと思うので、初心者〜中級者がいきなり真似をするとブレーキが効かず下位に落ちてしまう事も多いんじゃないかと、色々なプレイヤーの配信を観て感じました。

そこでこの記事では、チキンレースに参加する前にまず初心者が知るべき大前提、ふわっとしたBGの精神論(=どの環境にも言えるバトグラの基本のコツ)だと僕が感じているポイントを、出来るだけ言語化してまとめてみました。おそらくレート10000以上の上級者には参考にならないどころか全く当てはまらない様な部分もありますが、そこを目指す前準備として、特に毎シーズンでレート7000〜9000あたりからいくらプレイしても伸びない!という方に是非読んでもらえればと思います。それでは本文をどうぞ。

※一応補足としてより上位を目指す心構えを最後に添えましたが、もちろん、「こうすればもっと上を目指せるんじゃないかな」という僕の予想に過ぎません。

 

 

思考時間の配分を考える1

ボブの酒場フェイズには多くのリソースが情報として表示されます。ライフ、コイン、盤面、酒場、持ち越した手札…タイムリミットまでの思考時間も、同様のリソースとして捉えましょう。時間というリソースをフルに、効率的にどの様な配分で活用するか…がこのゲームの最大のコツだと僕は考えています。

 

早上げグレード4の9コイン目でサバンナ・ハイメインとマジウザ・モジュールが出てきた。さてどちらを取るべきか、それとも両方か…「どのミニオンを雇用するか」に悩むのはBGの醍醐味でもありますが、配信等を見る限り、多くの初心者〜中級者は圧倒的に悩み過ぎです。どちらが良いか…と悩ませる選択肢な時点で、基本的にはどの選択肢でも大して変わらないシーンも多い筈です。もちろん対戦相手の構成やグレード上げの状況、編成の伸び代などを考慮して最終決断するのは大切ですし統計データとして厳密には正解の選択肢は存在しますが、悩んで悩んでその正解に行き着く事よりも、時間リソースを無駄にしないで酒場フェイズを完遂する事の方がずっと勝敗に影響します。特に、何の表示情報も確認せずにこっちが良いかなーこれも捨てがたい…とただ悩むのはリソースの浪費以外の何ものでも有りません。

 

思考時間をリソースとして考えた時に強力な点は、コインと異なり持ち越せるという点です。つまり現時点で酒場フェイズにやるべき事が全て終わったとしても、次のターンどうするか?どういう方針の構成を狙うか?どの対戦相手が今後伸びてきそうで、自分の構成との相性はどうか?といった戦術レベルでの考察を余った時間で行うと次の酒場フェイズでの思考が節約出来、かなり上級者の感じが出ます。特にグレード上げエンドのターンは時間がかなり余りがちなので、大局的な戦術を確認するチャンスです。

もちろん突き詰めれば対戦フェイズ中も対戦そっちのけで次の手を考えるべきではあるんですが、ミニオンの当たり方に一喜一憂するのもBGの大事な魅力だと思うので、あまり強制はしません(僕自身は結構対戦の方を見てます)。ただ最低限、次Tどの対戦相手に当たったらグレードを上げられそうか?自陣の枠を空けるならどのミニオンから売却するか?ぐらいの検討はつけて思考時間のリソースを持ち越す事をおすすめします。

 

思考時間の配分を考える2

具体的な時間リソースの使い方としては、まずフェイズが始まったら自分の酒場よりも真っ先に次の対戦相手の情報をチェックしましょう。ちらっと確認する程度でも構いません。今フェイズで即グレードを上げたか、トリプルを作ったか、前ターンに大ダメージを与えて勝利してないか、強力な種族染め編成か…ここでもやはり思考のポイントは豊富ですが、ひとまず細かいところは置いておいて次の敵は強いのか弱いのかを一旦即断し、そこからこのターン自分はグレード上げ等の先行投資をするか、盤面を全力で強くするのかの見通しを立てます。

さて、グレードを上げてエンドではなく複数ミニオンを雇用しそうな場合、はじめてここで雇用するミニオンやリロールの選択で悩むべきですが、取りたいミニオンを即取るのではなくどのような順番の売買とリロールでコインを消費するかを判断します。最もありがちなのが、5コイン余っている状況で雄叫びバフミニオン購入→すぐ売却→本命のミニオン購入と2体雇用出来たところを、本命のミニオンを先にピックしてしまい残り2コインを無駄にしてしまうミスです。

例えば上の例でハイメインとモジュールの選択で悩み過ぎて残り5秒、結局ハイメインを取って1リロールしたところ愛鳥家を見つけたので残りの5コインで即ピック…の後に横にあったミナジェリのマグも買い売りが出来た事に気づいて後悔、といった感じです。或いはリロール後にトリプルが成立して慌てて取るも発見が間に合わず滅茶苦茶に…というのも、タイムアップぎりぎりのリロールなどでよくやってしまうミスです。結局最初の雇用選択に時間を使い過ぎたせいで、どの様にコインを使っていくか?という部分に時間リソースを割けなかったのがミスの原因だと言えます。

 

無事雇用のステップを効率よく終えたところで、残りの時間は可能な限り配置の仕方を考えます。自陣のミニオンの配置は本当に本当に大事で、最もBGのテクニックが出る部分と言っても過言ではありません。3wayミニオンの配置をひとつ右にずらすだけで、勝率が10%から80%に変わる事も有る筈です。具体的な細かい配置のテクニックに関してはブログ記事や上手な配信者の配信解説などが沢山見つかると思うのでここでは深入りしませんが、とにかく繰り返し強調したいのは配置に悩む時間をしっかり確保すべきという事です。これは何も最終戦近くに限った話ではなく、3〜4T目ぐらいからは既に配置次第でライフを守るチャンスが有ります。

少しだけ具体的な例を挙げると、例えば今シーズンはクトゥーンの侍祭が非常に強力で、対戦相手が無種族入りのグレード1回しやザイレラ、ラファームなどの時は侍祭を持っている事が多いです(更にグレード4に早上げしている場合は、8コイン目でも侍祭が残っている可能性は高いでしょう)。基本セオリー通りアタックが強い順に並べるのではなく、まず3/3等のスタッツを2体や2/3→1/3を先頭に置く事で有利トレードが見込めます。ヘルス3のミニオンが手持ちに居ない場合も、相手が確実に侍祭を持っているとわかっているなら2/2→2/2ではなく2/1→1/1の様な配置を心がけます。1ターン目で誰が侍祭をピックしたかは種族情報からかなり読み取りやすいので、出来るだけチェックするようにしましょう(勿論血の宝石でのバフなど裏目もあります)。中盤以降も、ヒドラ山火事ケアは勿論、獣相手ならバフが始まる前にあえて自陣の中堅ミニオンに仕事をさせたり、マーロック相手ならこちらの巨大挑発に猛毒を当てられる前に先頭先手で有利トレードを狙うなど、色々な配置パターンの定石が有ります。

 

まとめると、

初心者〜中級者: グレードを上げるか、どのミニオンを雇用するか、だけで時間いっぱい悩みがち

上級者: 相手の強さ、グレード上げやトリプルのタイミング、雇用するミニオン、雇用順、配置、今後の戦略、それぞれの判断に適切に時間を割く

という傾向があると思います。

 

ジリ貧は敗北よりずっと得

BGは1位を取るゲームではなく8位を取らないゲーム…とよく言われますが、実際に7位8位を取るのはどの様なケースでしょうか? 勿論ピックも当たり運も非常に悪く大ダメージを連発する場合が多いですが、弱いヒーローで既に下位なのにちょっと欲張った結果、同じ下位でも堅実にプレイした相手と差がついたという経験はありませんか? この「欲張る」というのが1位を取ってやるという類の欲深なものというより、むしろ後ろ向きな「このままじゃジリ貧だからここで一度ツッパる!」という気持ちになる時が経験上一番危険です。ジリ貧でいいんです

麻雀などでいう「降り」の状態でも、BGにはぎりぎり4位に滑り込める「耐え構成」はいくつか有ります。献身の英雄トリプルなどが絡めば、耐え構成があれよあれよと2位あたりに滑り込む事も決して少なくありません。既に上位の見込みがないならすぱっと切り替えて降りる、降りるにしてもジリ貧になっていく速度を緩やかにする、というイメージを持ちましょう。例え今ライフが多少残っていたとしても、次ターン勝つ事よりも今負けない事の方がレートの維持には大切です。

この意識は中級者以上には基本的なことだと思いますが、初心者はこれで8位に落ちているシーンをよく見かけます。ありがちで初歩的なミスは、トリプルを意識し過ぎて弱いダブルをいつまでも抱える事です。特にそれが取憑鬼スターの様なごく限定的な構成のキーカードだった場合に「これをトリプルにしてバロンを拾って…」という様な皮算用で9コイン目10コイン目でも保持してトリプル1点狙いでリロールを連打していると、下位落ちに繋がりやすいです。このゲームでトリプルは重要な要素ですが全てではありません。発見の選択肢によってはトリプルは寧ろ盤面を一旦弱くする場合もあります。

 

ここで少し誤解しやすいのが、基本セオリー通りの動きは安定行動とは限らないという点です。最も顕著なのは、9コイン目でのグレード上げ(1リロール)1購入です。既にライフが20程度しか無い様な状況なら、しんどいなーと思いつつノータイムでグレードを上げるのではなく、まず次の対戦相手を確認しましょう。かなり強そうな相手なら、自陣に獣が多めならグレード3を回って愛鳥家、悪魔が多めならソウル・ジャグラーなどを狙いつつ出来るだけ盤面を強化するのも選択肢のひとつです。結果として強い相手に対してボーダーラインであるライフ15を堅持出来れば、その次は弱い相手でグレードを上げる余裕も生まれる可能性があります。

また逆に、特定のヒーローは期待値の高い強い動きが固定されている場合があります。昔のクトゥーンの毎Tヒロパや、今だとイセラのとにかく早くグレード3に到達しグレード3と4発見でタレクゴス&ハンマードレイクを探していくパターンです。この様な通常とは異なる動きをそもそも知らずに強いらしいという情報だけでヒーローピックをしていると、安定行動から外れている事になります。今環境だと種族BANや酒場のラインナップごとのグレード1滞在orグレード2上げでも既に多様な選択肢があるので、単純に上手な配信者等の真似をするだけでなく何故グレードを上げなかったのか、などの背景を考察してみてください。

 

普段どれぐらいツッパったプレイをしているかは個人差があるかと思いますが、個人的には初心者ほどリスクを無視して、その割にローリターンな賭けに出がちです。もしあなたがあまりに7〜8位ばかり取る様なら、出来るだけ中盤のリロールを抑えるプレイを一旦徹底してみてください。特に8〜9T目にぼんやりとリロールを連打して7コイン8コイン無駄にする様な事は絶対に避け、まず盤面を整える事を心がけると、うまく「耐え構成」に落ち着ける事が多いです。とりあえず最下位を脱出出来るようになったらそこから少しずつ上手なリスクの取りどころ、ツッパりどころを経験として身につけて、6位を4位に、そして4位を1〜2位に上げられる様に目指しましょう。(※例外として相手が明らかに強過ぎてどう転んでも大ダメージを喰らうのが確定している場合は、上振れのトリプルを全力で狙ったり15点ボーダーを利用してあえてグレードを上げて次に賭ける動きが正解の事があります)

 

もうひとつ、ごく偶に「特定の相手のキーミニオンを買い占めて抱え込み妨害」というテクニックを使う人がいるみたいですが、よほどの状況じゃない限りやめるべきだと思います。そもそもこのゲームは特定の相手に嫌がらせをして勝つ様な仕組みにはなっていないので、まともな戦略ですらありません。最最終盤で全くやる事がない時に気休め程度でザップやバロンを買ってみる程度でしょうか。テスやラファームケアでミニオンを出さない等の妨害も、これは個人に依りますが僕自身はあまりお勧めしません。対戦相手ひとりを妨害して蹴落とすより、2〜3点でも良いので自分のライフを優先したいところです(ただし自分の強力なトリプル報酬を取られたくない、という場合は出しません)。

 

強いミニオンが強い理由と強い時間帯を考える

バリバリサイクロンやブロンズの番兵は最速で取るなら頼もしいことが多いミニオンですが、バフも無い状態で10T目以降に取るような駒ではなく、(今の環境だと)番兵などはたとえドラゴンシナジーがあったとしても戦力として間に合わない場合が多いです。またどちらも侍祭やトークン等の手数が出せる相手にはパワーが発揮出来ません。同様にメカーノ戦車は中盤戦で圧倒的なパワーを見せつけますが、巨大スタッツが増え出す終盤戦には6点ダメージが全て吸われ続けて殆ど無力です。

この様に、ミニオンひとつひとつがどの時間帯ならまだ強いか、何故強いかをプレイの中で考えていきましょう。逆に言えばもう戦局に影響を及ぼしていない賞味期限切れのミニオンはいないか、あるいは弱いシステムミニオンで自陣をひとつ埋めている余裕はあるのかという判断の重要さは終盤になればなるほど高まっていきます。

 

明確な賞味期限があるのは上記のメカーノ戦車以外にもジャグラーや愛鳥家が挙げられます(特にジャグラーはゴールデンでも頼るのはかなり厳しい気がします)。システムミニオンの使い方として最も典型的な例はノミと割るボアです。確実な最終戦や互角の戦いで、その試合で仕事をしないノミや割るボアを残す様なプレイは出来るだけ避けましょう。特にノミは、エレメンタル同士の僅差のスタッツ勝負など以外では最終戦の2T、3T前にはもう売り払ってトリプルを探して行った方が合計スタッツが跳ね上がる場合が多いです。どのミニオンの賞味期限がどの程度で何に強いのか、というのは経験によって把握していくのが基本ですが、その判断には次の何%で負けたかより、どう負けたかを観察する考え方が役に立つかもしれません。

 

デッキトラッカーは相手の盤面を把握出来、また実際の決着の前に勝率が何%か教えてくれるとても便利なツールです(そのためBGの醍醐味を損なっている側面もある気がしますが…)。しかし勝率の差と構成力の差というのは必ずしも一致しません。極端な例を挙げると、30/30スタッツのミニオンと29/29のミニオンが一騎打ちする場合、勝率は前者が100%ですが1回でも後者が+2/+2バフをしていれば勝敗は逆転する訳で、構成としては非常に惜しかった事がわかります。逆にスタッツの僅差が勝率に寄与しないなら、テックカードで勝負する必要があります。仮に相手の先頭が30/30のハジキロボ2体なら、もう育てようがなくなった自陣の27/27の織屋よりも聖なる盾を2回受け止めてくれる2/2のクトゥーンの侍祭の方がよほど仕事をする場合もあります。勿論実際のゲームではスタッツ差がそのまま勝率差に繋がる事が多いですが、ほんの少しのバフや配置差、一枚のテックカードが大きく勝率を変え得るということを常に意識しましょう。

特にそのゲームの最終戦では、90%勝ちが当たり方で勝った負けた、とただ一喜一憂するのではなく、何故勝てたのか或いは何故負けたのかを構成履歴を眺めて復習すると良いでしょう。トッププレイヤーの配信者ほどよく構成履歴を確認して「どうすれば勝率を少しでも上げられたか」と議論していて、流石だなーといつも感心しています。(余談ですが、90%勝利で負けると非常に悔しいのは誰でもそうですが、決して悲観する必要はありません。同じ状況で10回に9回勝てるならそれはほぼ正解のプレイングの筈です)

 

“構成の引き出し”は最終構成だけではない

BGが上手くなるコツとして「構成の引き出しを増やすこと」という言葉を時々聞くかと思います。この意味は、最終的に目指す強い構成として巨大スタッツや猛毒マロ軍団だけでなく様々な選択肢: オメガ断末魔、荒くれイライザ、無限錆、金地響き割るボアなどを沢山知っておく…というだけではありません。初心者が陥りやすい罠として、種族がちょっと揃っていたりキーパーツが1枚引けただけで最終構成を思い描き一直線にいわゆる「決め打ち」をした結果、はずして下位に落ちる…というものがあります。これは言ってみれば、急流の遠い向こう岸に一足飛びのジャンプで渡ろうとしている様なものです。一発成功すればそのまま勝てるかもしれませんが、失敗すれば激流に流され取り返しはつきません。回数を重ねれば平均順位は下がるばかりです。BGというゲームは寧ろ、川に点在する岩に次々飛び移って向こう岸に渡るゲームであり、その着地の目安になる岩ひとつひとつが構成の引き出しにあたります(もちろん向こう岸=最終的な最強構成もそのひとつです)。BGの上手な人は、とにかくこの岩、構成の引き出しが豊富で、その為魔法の様に柔軟に構成を変えながら上位構成に着地する、というアクロバットが可能なのでしょう。

 

具体的な例は本当に多様で状況によるのでなかなか思いつきませんが、単純なものだと、例えば流れでマーロックが多めに集まってトリプルからブラン…という所で、そのままマロ染めにはせずに最終的なアマルガドンを描きながら即戦力の混成で場の強さを保つ。同じく織屋がうまく育っている時に、特に悪魔は意識せず盤面の強さを活かしてグレードを早上げ、クロコリスクが見つかったのでこれを起点に母熊を探して獣チェンジ…などでしょうか。最終局面近くでも貧弱な自陣のメカではエレメンタルのスタッツに勝てそうにないので蘇りマイエクスナ+献身の英雄の猛毒手数構成へのチェンジ、などが有り得ます。

今は侍祭とマイクロマミーの関係から仇討(巣母やメカーノ戦車)→諸々の構成へのシフトも盛んで、全体的に岩から岩へのジャンプ=構成へのチェンジがプレイヤーのスキルの見せ所となっている感じもします。基本的には将来性がないが今強い構成を一旦作って、そのテンポを活かして一時的には弱いが将来性のある構成に少しづつ寄せていくのがコツだと思います。エレメンタルの仇討ライトスポーン→ノミへの移行がもっとも単純でわかりやすい例ですね。もちろん、無理に構成を変化させると途端に弱くなるような盤面なら、ぐっと我慢してその構成を突っ走るか逆転の大ジャンプを狙う覚悟も時には必要です。

 

長時間プレイせず、ベストコンディションを心がける

最後に短いですがひとつだけ。僕は普段1日に2〜5ゲーム程度しか遊ばないエンジョイ勢ですが、たまに休日にがっつりやったり、熱くなって10ゲーム20ゲーム一気に回すことがあります。個人的なデータなんですが、1日数ゲームの時の合計平均勝率は一気に数十ゲーム回した時よりもずっと高いです。具体的には普段のプレイでは平均順位は3.3〜3.7のあたりをうろうろするんですが、長時間プレイした時には4.0以下に落ちていることも多いです(レート9950から蹴落とされた日は、めちゃくちゃ回した結果実に5.1でした)。負けこんで長時間プレイする事も多いですが、負け始めの数試合を除外してもやはり勝率には差が出ます。これはツキや運の風向きではなく、心理的なプレイの乱れ、瞬発力や集中力切れなどがとても大きく関係していると思います。もしかすると長時間起動によるHSアプリの動作の遅れもあるかもしれません。たちが悪いのは、長時間プレイしている間は自分のコンディション低下に気づきにくいという点です。24時間超人的なプレイを続ける高レート配信者に憧れる気持ちもわかりますが、(少なくともあなたがレート7000〜9000をうろうろしているなら)僕たちは全然そんなレベルのプレイヤーではない事を自覚することが大切です。一度戦績をプレイ時間と対比しながら記録してみるのも良いかもしれません。まずはベストコンディションを保てる数ゲームだけしっかり頭を使ってプレイし、徐々にそのプレイ数を増やせる様にしていきましょう。これはなにもBGだけでなく、多くのフィジカル、メンタルスポーツに当てはまるtipsだと思います。

 

おわりに & 補足: より上位を目指すには

まず最後に種明かしの様になってずるいんですが、僕自身これらの「精神論」はあくまで精神論、心構えであって全然徹底出来ていません。しょっちゅう思考時間が間に合わずあわあわしていますし、ベストコンディションという割にプレイはmacのノートPCでトラックパッド操作、ネット回線も遅いので相当適当です。ただ僕の知る限り、毎ゲーム一切ミスをおかさず、全て時間通りにプレイするというプレイヤーはトップランカーの配信者にも存在しません。プレイのミス、思考不足、環境の不備を完全にはゼロに出来なくても、限りなく小さくしていく努力こそがまず必要なんだと思います。

次に、そもそもこの記事の内容とはあえて真逆を目指さなければ成長出来ない部分も多いと思います。つまり、

 

・購入ミニオンの選択に悩み過ぎない

・リスクよりも安定行動を取る

・長時間プレイしない

 

という点を上で強調しましたが、トップランカーを目指すなら寧ろ

 

・購入ミニオンの選択に限界まで悩む

・安定行動を取り過ぎずリスクを取る、なんでもやってみる

・長時間プレイする

 

というのが大切なのかな、と感じます。しかしどの点も、あくまで上記の精神論を前提としてチキンレースのぎりぎりを攻めるというのが重要です。ミニオン購入に悩み過ぎてコインを余らせるのは論外ですし、色々な動きを試した結果をフィードバック出来る実力がなければ意味はありません。長時間プレイというのは、ただしくは長時間ほぼベストコンディションでプレイするという意味です。BGはランダム性のなかに実力が如実に出るゲームで、何よりも経験が大切なのは明らかです。どこかでレートを全く気にせずがんがん多様なプレイを経験して、一皮剥ける時期も必要なのかもしれませんね。

 

 

以上ながながと書き連ねてしまいましたが、プロ制度も大きな賞金の大会もないBGというモードを続けるには、何よりも純粋にゲームを楽しむ事が必要だと思います。というかどんな趣味でもそうですね。僕自身BG(だけでなくHS全般の)ブログ記事を読むのが大大大好きなので、この記事が少しでも参考になってプレイヤーや解説記事の増加に繋がればと思いこのブログ記事を書きました。

それではまたBG新環境、そして本編のミニセット追加後環境でお会いしましょう。ikotでした!