ikod_ikotのブログ

ときどきハースストーンをやります。

博士のメカメカ大作戦 カード事前評価振り返り & 環境所感

メカメカ大作戦実装から早くも一月以上が経ちました。ナーフ情報を待って今回も振り返りを…と思いきやどうやらしばらくはナーフも無い模様。という事で事前評価の当たり/外れをメインに記事を書こうと思います。事前評価の記事はコチラ:

ikod-ikot.hatenablog.com

 

今回の事前予想は…うーん、当たったり外れたりしてるのはいつもの如くなんですが、なんというか全体的に盛り上がらない予想となってしまいました。他の皆さんと同じ様に当てて、同じ様に外したというか。単純にランキング形式で書いてもあんまり面白くなさそうなので、ややコンパクトに、この一ヶ月の環境を振り返りながら注目カードを厳選して書いていこうと思います。

 

ハロー!ハロー!

いきなりですが、含み笑う発明家は誰もが予想した通りに環境で猛威を振るいました。殆ど初日から活躍しっぱなしだったと思います。僕自身も今拡張いちばんのパワーカードだと予想していましたが、それにしてもここまでとは…

含み笑う発明家

挑発聖なる盾が2体立ちはだかるという恐るべきウザさ。デッキ圧縮がないとはいえほとんど当たり動員と似た動きが1枚で完結している。アグロが出されると突破に4手も必要で、逆にアグロに出されるとAoE1枚では返せない脅威。次のターンには菌術師、コバルトスケイルベイン、ウォーギアと中立だけでもバフが揃っているのがおそろしい。どれも5マナでマナカーブが崩れるのが唯一の救いか。パラディンなら超電磁を含めたバフ、ドルイドならトークンとして全体バフ、シャーマンなら7T目ざわめき併用からの8T目エレクトラ血の渇きまで見えてくる。奇数パラディンの展開を助けたりコンメにも2/1がDKの種になるなど、あらゆるデッキで活躍のチャンスのある台風の目。

カードの強さ: ★★★★★ 採用頻度: ◉◉◉◉◉

…シャーマンでの使い方はややスパ味がある気も。(環境を混ぜる意味でも)絶対ナーフされるだろうと思っていたのに、意外にも放置。このカードと菌術師、コンボなら肉食キューブが採用枠を占める為、主だった5マナミニオンが活躍の場を得られないのは少し残念にも感じます。ネクロメカニックなども、強いけど枠が無かった…という印象。

ネクロメカニック。5/3/6 断末魔2回発動。キューブや卵2回発動は試合終了レベルだが、小粒にゴブリンボムが4点になるのも無視出来ないだろう。7T目フラークからの8T目ネクロ+リッパーで16点ダメージ。

あえて強い中立の挑発ミニオンを追加する事で対戦に変化が生まれる、という公式のコメントはその通りだと思いますし実際にターンの猶予、盤面維持の猶予によって多様なデッキが活躍出来ているのも事実です。安易なナーフで環境が偏るよりも、モノノケ等のテックカードの増減に任せてメタの循環を促す方が良いかもしれませんね。(ただ個人的には、クエストローグと発明家の相性があまりにも良すぎる様に感じます。クエストローグに対してアグロで攻め抜く以外にもリソースを捌き切るプランがあった方が絶対に面白いので、この辺りは今後調整して貰えると嬉しいです。)

ブーム研究所の天才達

各クラスのレジェンドカードの予想はそこそこまとまっていました。ブームの強さ、エレクトラの柔軟性、ゼレクやモリガンの微妙さ…中でも実装後もしばらく評判が悪かったケンゴーがじわじわと再評価され出したのは嬉しかったです。ただしコンパラ(DKを使ったOTKパラ)の台頭は否定しているので微妙な所ですが…

クリスタル加工師ケンゴー

スパム評価関門その2。強い/弱いの評価がかなりわかれているミニオン。回復効果2倍を活かそうと思うと、後半按手の儀式などと組み合わせたい…とは個人的には思わない。シャダウォックにも対抗出来る様な強力で速いフィニッシャーが追加されない限り、次の環境でコンパラが成立するとは思えない。寧ろこのミニオンは堅実にミニオンを出していくミッドレンジデッキの中で、より速いアグロに対して強力に作用するだろう。というのは、このカード自身に対するアタックバフが異常な回復量をもたらすからだ。例えば力の祝福だけでも1アタックで8回復、聖なる盾で除去に2手必要な事を考えると合計わずか3マナで4点x2の除去性能を持ちながら16点回復する事になる。勿論沈黙や呪文除去されると回復量は半減するが、2マナのミニオンでそれらの札を切らせるだけで十分な仕事をしたと言える。ジリアックスや硝子の騎士とも相性がよく無理なく骸の駆り手のバフも出来るなど、ブラックガード等がなくとも思った以上にシナジー発揮出来、除去耐性のついた魔力加工師の様に捉えられるだろう。挑発の裏に隠せるのもえらい。

カードの強さ: ★★★★★ 採用頻度: ◉◉◉◎◎

一応ヒール中心の偶数パラディンがレジェンド上位に到達したりもしたみたいなので、そこは期待通りの活躍をしているみたいです。他にも、マイラの不安定元素の使い方はずばり正解だったと思います。

マイラの不安定元素

なんだか凄いカード。ファルドライの蜘蛛などはオーバードローで燃えてしまった分は出てこない。残念。OTKやトグワグルデッキなどはそもそもコンボパーツを引いている間にデッキは殆ど無くなってしまうので、あまり必要ない気がする。キングスベインならまだチャンスはあるかもしれない。それよりも、アルネスの様に奇数ローグや更に直接打点を加えたアグローグなどで最後のワンチャンスで使う方が多そう。なんとか相手の猛攻を凌ぎ切ったと思ったら追加で10枚ドローは絶望。ただ奇数ローグは甲板員冷血や致死毒以外は盤面で打点を出す必要があるので、単純な5マナ分のテンポロスはちょっと辛いかもしれない。

 カードの強さ: ★★★★☆ 採用頻度: ◉◉◉◉◎

別にこのカードで絶対に勝てる訳ではないですが、細い勝ち筋を最後に取りに行くカードとして採用されています。盤面に隙が出来てしまう弱点もその通りでしょう。ホッパーや学術スパイも、悪くは無いがTier上位は厳しいという予想に近い立ち位置になりました。

逆に外れなのはフラークでした。ゴブリンボムを発射台にして次々と飛んでいく超電磁メカ…を期待したのですが。

ブームマスター・フラーク

7/5/5 ゴブリン爆弾を4体召喚する。

爆弾は断末魔で相手のフェイスに2ダメージ。ミニオンに飛ばないのが難点にも思えるが、テンポメイジでパイロを顔面以外に打つだろうか?フェイスに8点の7〜8マナ相当のスペルを予約しながら5/5を置けるのは、終盤詰める際のかなりの脅威になるだろう。では爆弾は無視するか大いなる解呪などで沈黙すれば良いかというと、ここが非常によく出来ていて、どの爆弾も超電磁の素体となり得る。超電磁バフ=突撃ともとれるので、結果断末魔2点と合わせて大ダメージを被る危険性もある。特にウォーギアがついてきた場合はディスカードしないドゥームガードと化す。単にAoEで処理すればフェイスに8点+再展開はハンター有利、無視しても超電磁リスクと、完全解答の難しいカード。勿論リッパーやモノノケで爆弾を割ることも出来る。特に前者は高体力メカと併用したフィニッシャーとして無理なく入れられそうだ。後者は虫害対策にもなる。

カードの強さ: ★★★★★ 採用頻度: ◉◉◉◎◎

環境最初期に存在したフェイスボムハンターはあまり強くないだろうな、と思っていたのですが、もっとミッドレンジタイプのメックハンターが流行すると期待していたので残念。個人的には決して弱くないと思っているのですが、断末魔ハンター、秘策ハンターにTier上位の座を奪われてしまいました。

新環境はドルイドだらけ?

前環境の最強一角としてマリドルが猛威を振るっていた上にプルンプルン・フループというどう使っても強いレジェンドが早い段階で発表された為、実装前はドルイドのプルプル大作戦になるのではと誰もが危惧していました。

プルンプルン・フループ

通称プルンプルン。今の所もっとも存在が危惧されている新カード。マリゴス素出しからのマリゴス無貌、ハドロを蛙にされてからのハドロキューブ、トグワグル素出しからのトグワグル練気アザリナ…ドルイドのコンボムーブほぼ全てに勝ち筋がもうひとつ追加されたと言って良いだろう。場合によってはリッチキングや始祖ドレ2連打、暴帝2連打など状況の解決に柔軟に使える点も脅威的だ。ナーフによってあまり見なくなったが、性悪ドルイドでケレセス、性悪、サロナイト辺りをコピーするだけでも十分強い。最大の弱点は樫の召喚と同時には使いづらい点。ドルイドは確定除去が回帰ぐらいしかないため、大呪文石でも倒せないファッティを作りやすい超電磁は相性が非常に悪そう。スペブレも樫と併用出来ない為、結果アグロ耐性か超電磁耐性のどちらかを捨てる事になり、危惧されている程は暴れないんじゃないかと予想(というか願望)。

カードの強さ: ★★★★★ 採用頻度: ◉◉◉◉◎

とはいえTier2ぐらいには居座りそうなので、採用頻度は4。実際の勝率はともかく全てのコントロールからは恨まれ続けるに違いない。(追記: ウォーロックに新たなハンデスカードが追加されたので、やはりTier1は難しいだろう) 

そして立て続けに追加された不穏な新カードたち。

生物学プロジェクト

使用タイミングがとても難しいカード。勿論3T目究極など夢見てしまうが、少なくとも常に1T目にプレイするカードではなさそう。例えばアグロ寄りの相手がマリガンで全部返した時などは、相手が1、2マナを持っていない事故ハンドの可能性がある。このカードのプレイを待って、その間のドローで手札を蓄える方がずっと良い。一方で対偶数ウォーロックなどは、3マナのターンまでのドローをスキップされると山の巨人のコストは下がらずドレイクの体力も上がらないなど、このカードを1T目で使われると致命的な筈だ。たとえ1T目に使わなくとも、例えば5マナ時に練気の様に使いながら虫害を打てば、次の8マナ時に始祖ドレで一掃する様な動きは非常に強い。自分のハンドと対戦相手のデッキの種類、次の動きを熟知していなければならない、非常にハイレベルなカードに感じる。

カードの強さ: ★★★★☆ 採用頻度: ◉◉◉◎◎ 

最高サイコメロン

そのまま読むと頭がおかしくなりそうなカード。冷静に考えると重いミニオンばかり取ってくるのでしばらく究極の侵食が使えなくなるので噛み合わせが悪いが、さらに冷静に考えるとやはり4コストで3〜4枚の質の良いドローはどこかおかしい。既存のデッキタイプにそのまま入れる事は難しそうだが、究極を単にドローとして使うようなデッキは代わりにこれを使う方が早い段階でコンボパーツを引ききってデッキを圧縮し、続くドローで除去札を確保していくような使い方も想定出来る。ハドロも確定サーチ出来るので、オークハート/ドラゴン孵化師型でない挑発ドルイドもいろいろ試されそうだ。おそらくデザイナーが想定しているコンボは4マナ時に生物学プロジェクト+このカード(+呪文石など)で次のTから7〜10マナミニオンを連打する様なビッグドルイドだろう。 

カードの強さ: ★★★★★ 採用頻度: ◉◉◉◎◎

 ドリームペダル栽培師

7/4/4 ターン終了時、手札のランダムなミニオンのコストを(7)下げる。

誰もが望まなかった頭がおかしいカードその2。サイコメロンで引く7マナは何かと議論していたのがアホらしく感じる。2マナマリゴス、アレク、ハドロ、何でも出来る。無貌やキューブ、イクスリッドを0マナにしてもハドロ等が増やせる。通常のビッグで組んで1マナリッチキング+除去orドローなどでも良いだろう。ひとつ弱点があるとすれば、思った以上に超電磁の中盤からの圧力が激しい事。基本的に回帰ぐらいしか単体確定除去のないドルイドは、呪文石のダメージを超えたスタッツの中~大型ミニオン群を展開されると、大量装甲や虫害もそこまで意味はない。挑発もない4/4を置く隙は与えてもらえないだろう。

カードの強さ★★★★★ 採用頻度◉◉◉◉◎

逆に言えばそれ以外のデッキタイプにはどう考えても強い。超電磁ハンターorパラ、ドルイド、Zooで三つ巴になりそう?

実際にはスタンダード環境ではほぼドリームペダル栽培師のみの採用となりました。ドルイドが相変わらずの強さなのは変わりませんが、一強とまでは言えません。ハンター、ドルイド、Zooの三つ巴の予想自体はそこまで悪くありませんでしたが、ドルイドが超電磁に弱いから、という部分は大外れ。実際にはメカ要素控えめの断末魔ハンターが環境上位の一角を担いました。奇数ローグ、クエロ、各種OTKデッキ、アンチコントロールとしてのトークンドル等コンボデッキなど、相性差が更に複雑に絡み合う環境と言えます。ただしワイルド環境の様に、生物学プロジェクト、サイコメロン共に今後猛威を振るうカードになる可能性は十分にあるでしょう(ちなみにワイルドで天体配列者強い!と思ってしまいそうですが、結局アヴィクンが壊れすぎてるだけでは?という気がしてなりません)。

あ、そういえばトレントドルイドは結局成立しませんでしたね。マルチマンチャーは性悪産が一番活躍するという結果になりました。カードというよりデッキが弱いという気はします。次拡張こそは1マナ2/2トレントが追加されると良いんですが…

マルチマンチャー

おそらくスパム評価分かれ目の第一関門。トレントドルイドというコンセプト倒れになる可能性も、第2の漁り蟲になる可能性もあって非常に難しい…奇数パラで新兵をAoEで一掃した後に出てくる漁り蟲の様に、動マナを返した直後にトレント2〜3体と同時に置かれる可能性がある。終末預言者も効かない。問題は動マナ前後までのトレントドルイドの動きに全く圧力が無いこと。よりアグロなデッキに動マナを無視されたらどうするか?が非常に大きな課題。練気+野生の力としても使える事を考えて、生物学プロジェクトを併用するのもありかもしれない。地味に性悪10マナ召喚の新顔。急襲がついているから全然悪くはない。

カードの強さ: ★★★★★ 採用頻度: ◉◉◉◉◎

このカード自体はめちゃくちゃ強いと思うので、デッキの成立に期待。

樹木学者

約40枚のドルイド呪文のうち、トレント/トークンドルイドで役に立ちそうなものはおよそ1/3。レジェ呪文も含め、今拡張で更に増える事も期待出来る。2T目に雄叫びを発動させながらプレイ出来れば、魔法学者の様に完全にOPな動きが出来るだろう…発動すれば。現状1T目にトレントを場に残す事が非常に難しいので、かなりもどかしいカードとなっている。

カードの強さ: ★★★☆☆ 採用頻度: ◉◉◉◎◎

1コストで2/2トレント1体召喚するスペルなど来れば、一気にトレントドルイドのスピードが上がると思う。マルチマンチャーごと強さも採用頻度も5に変えるレベル。

叩き潰してやる!

超電磁デッキの読み違いが顕著に現れてしまったのは、奇数ウォリアーの台頭でした。もともと、続々発表される新カードが猫も杓子もマリゴスOTKを狙ってね、という感じのものばかりだったので、マリゴスで30〜40点バーストを出すデッキを流行らせる→カウンターとして装甲をもりもり積むウォリコンを復権させる→目玉カードのDr.ブームを環境で活躍させる、という開発側の意図を想像していました。ここで奇数ウォリアーの除去に耐性があるメックデッキが更に流行る…と期待したのですが、全く見当外れでした。

スーパーコライダー

ローグの突然の裏切りを内蔵し、より使いやすくした武器。突然の裏切りを比較すると2回ほど有効に使えれば十分マナのもとは取れる…が、ケアも容易なので装備して振ったターンしか活躍しなさそう。この武器を装備→相手は警戒してファッティを1体のみプレイ→叩いて1点ダメージを与えて止めの一撃というパターンもありえるが、コンボ前提というのはやや不器用な気もする。単体除去がちょっと怪しい奇数ウォリなら1枚は入るかもしれないが、上記の止めの一撃との組み合わせが無いうえゴアハウルと役割も被るなど、積極的な採用理由はあまり見つからない。環境によってはメタ的に使用される事もあるだろうが、例えば低アタック/高体力の超電磁メカには相打ちが誘えないなど、ちょっと難しいところ。

カードの強さ: ★★☆☆☆ 採用頻度: ◉◉◎◎◎

オメガ・アセンブリ

圧巻の1コスト3枚補給だが、サイバーチップのコストでも示されている様に最終的にやはりハズレのメカも多めになるようだ。下のレジェ呪文で飛び出させるミニオンを補給するにはやや期待値が低いように感じる。ただDr.ブームになった後なら、3枚の除去スペルを確保出来るとも言える。ヒロパと組み合わせてデッキを捌ききるのには活躍するだろう。

カードの強さ: ★★★☆☆ 採用頻度: ◉◉◉◎◎

コントロールに1枚挿しておけば、リソース回復としては悪くなさそう。弱くても最悪乱闘と一緒に投げるタネにもなる。単純にメカ1体のみ発見として使うケースはあまりなさそう。

ダイノ・マティック

シンダーストーム内蔵ミニオンと思えるが、5ダメージが顔に飛ばない点はウォリアーにとってはすごく有り難い。メックデッキなら味方に飛ぶデメリットも無視出来るだろう。問題は相手もメックデッキならまるで役に立たない事。環境次第で強くも弱くもなるカードというのは、素直に強いとはいいづらい。

カードの強さ★★★☆☆ 採用頻度◉◉◎◎◎

他のクラスの超電磁がもうちょっと貧弱だったらもっと評価したんだけど…一斉公開で評価が変わったカードのひとつ。

スーパーコライダーの評価は当てている人の方が珍しいぐらいだったのでしょうがないかな、と思いますが、流石にダイノ・マティックが星3は完全にスパム。今回の大外れ大賞はこのミニオンに決まりでしょう。たしかにメックデッキで奇数ウォリアーと対戦すると中盤の除去に困っている感じは見受けられるのですが、デッキ30枚全てメカに出来る訳もなく、結局適切なタイミングで活躍させる羽目になってしまいます。

マジウザ&ジリアックス&メックトゥーン大作戦

上で既に何度も書いていますが 、とにかく超電磁まわりの活躍が無かった事が残念です。発明家の存在によって中盤以降もある程度手数を必要とするため、盤面を縦に太くする超電磁合体が機能しなかった事が大きいと思います。カッパーテイルモドキ→ウォーギアがその最たる例でしょう。

カッパーテイルモドキ。4/4/4次ターンまで隠れ身。メカ。最強。このメカを待っていた。ウォーギアで次ターンに9点パンチが待っている。

ウォーギア

場にメカが居れば、実質5点突撃としてかなりの打点を叩き込める。ボーンメア、菌術師と続く中立バフの強さは計り知れない。しかも通常のバフスペルやミニオンと違って、最悪でも5/5/5という及第点のスタッツで素出ししたり、動物変身やスペブレのケアも可能。この辺りはコバルトスケイルベインの長所とも似ている。…問題は当然メカ限定のバフなので、メック軸のデッキが組めるかという事。序盤の盤面支配力を持つローグなどでこのカードが使える様な4マナメカが来れば、最強だろう。

カードの強さ: ★★★★☆ 採用頻度: ◉◉◉◉◉

まだ全然カードが出揃ってないのでなんとも言えないけど、期待の意味で採用頻度5。盤面支配にも単体除去にも秀でたローグは、超電磁の長所短所どちらにも最も噛み合ったヒーロー。メック環境になるなら環境の中心はローグになると予想。

特に発明家&菌術師に枠を取られてしまう5マナという点も不遇だった様に思います。

他のメカ種族としては、メカーノ・エッグがなかなかの活躍を見せたのは嬉しかったです。魔力ダイナモで無限軍団を持ってくるデッキがパワーがあって好きなんですが、ダイナモの評価は低く見積もり過ぎていました。

メカーノ・エッグ。 5/0/5われると8/8のロボザウルス。メカ。自分からわりに行けるので骸骨術師よりずっと活躍すると思う。沈黙して割らない限り、卵自身が超電磁の発射台になるのが魅力。

魔力ダイナモ

発見というメカニズムはHSで最も強力なもののひとつ。しかもそれを5マナのスペルと絞れる事を考えると、6マナで3/4という貧弱なスタッツはまあ妥当なところなのだろう。どこかの亀やレジェンド武器と違ってランダムに勝手に使わない点は却って優秀。

カードの強さ★★★☆☆ 採用頻度◉◉◎◎◎

そして強いとは思いましたが、ジリアックスが超電磁シナジーを無視してでもここまで採用されたのは予想外でした。1枚で完結しているカード、かつ多くの状況で使えるカードはやっぱり強いんですね。最近はアラキアさんまで頑張っています。

ジリアックス

ラーメン二郎で注文したくなる様なレジェンドミニオン。急襲生命奪取ですぐに仕事をしながら、聖なる盾がついているのでその後挑発生命奪取として残る、超電磁を無視してもなかなか強力なミニオン。骸の駆り手もより強力に。ただ、攻めの骸は疾風こそが本体。受け身の能力なので、主に遅めのミッドレンジか採用枠のあるコントロール向けで、骸がバフ出来ると言えどアグロやテンポデッキには入らないだろう。チルウィンドの勇者やヴァラニル、幽霊戦馬と共にアッシュモアでドローしやすい、殆ど日の目を見なかった斧死なる断罪者でのバフも可能、とヒールパラディンはかなり強化されるかもしれない。また同じくアッシュモアでクモ爆弾と同時にドローすれば、次のTにちょうど8マナで黒曜石の像を上回る強さのバケモノメカを作る事が出来る。(成立するかはともかく)コントロールハンターのおともにどうぞ。

カードの強さ: ★★★★★ 採用頻度: ◉◉◉◎◎

アップルバウムなどと比較すると、受け身にしても5T目ならアタック4は欲しいところ。メカシナジーを活かせるなら相当強いけど、メカを詰め込むとうまくコントロールデッキが組めないというジレンマが起こりそう。デッキを選ぶという意味で、採用頻度はとりあえずの3。今後のメカ次第では4に変えるかも。

 

( …アッシュモア云々は意味不明ですね。)

 そして最後にメックトゥーン。旧神は偉大でした。

メックトゥーン

コストを下げてブラッドブルーム大破壊、練気回帰破壊など様々なパターンで破壊が可能だが、どれも実用的とは言い難いだろう。でもクトゥーンらしい壊れた能力、それが魅力。一応性悪などで出て来た時には十分なあたりだし、コンウォロなどで1枚挿しておけばファティグ合戦の最後の最後で対処不可能なミニオンとして素出し出来るかもしれない。

カードの強さ★★★☆☆ 採用頻度◉◎◎◎◎ ブっ壊れ度: ★★★★★

ロマンの塊、実にHSらしい。

ごめんなさい本当にスパムですごめんなさい。一過性の流行りにも見えましたが、大会シーンでもしばしば見かけるなど、予想の遥か上を行く実用性を見せました。奇数ウォリアーの台頭もこのカードの採用に一躍かっていると言えます。驚愕だったのは無謀な実験者&涜れし爆弾&棺桶クラッシャーと組み合わせた鮮やかなメックトゥーンプリーストですが、同時にこのデッキの存在は非常に危険だと思います。現状こそZooや奇数ローグなどのアグロがかなり厳しいのであまりみませんが、前環境ナーフ後のシャダウォックシャーマン以上に対戦相手を無視したデッキになり兼ねません。カードをとにかく引ききってOTKを目指すデッキの存在は決して悪くはないと思いますが、かつてのバーンズヤシャを更に凶悪にした様に、メックトゥーンプリのヒーメットの存在はあまりに勝率に寄与し過ぎていると感じます。Zooでのケレセス公爵、ビッグドルイドでのオークハートもそうですが、それ以上に対抗手段のない一発逆転確定カードのあるデッキというのは、万が一にも大会シーンで暴れる事の無いよう、前もって調整してもらいたいものです。

おわりに

他にも当てた/外したカードはいろいろありますが、無難というか、そんなにユニークな評価が書けなかったのは残念です。唯一の個人的なおすすめ(?)はクロークスケイルの化学者です。

クロークスケイルの化学者。2/1/2 隠れ身、聖なる盾。バフ先として超優秀。パラディンでも良いし、ローグで冷血でも良い。4T目において菌術師やスケイルベインも狙える。個人的に期待しているカード。

実際には使用率ワースト5に入るというなんとも不名誉な結果となってしまいましたが、未だにポテンシャルはあると信じています。少なくとも他の4枚に並んで馬鹿にされるカードではありません…たぶん。来年バフカードが沢山落ちてしまうパラディンなどは特に冬拡張でのバフスペルの追加を期待出来るので、面白い動きが出来るんじゃないでしょうか。

当分ナーフは無いという事で、クラシック追加カードも特に環境入りはしそうにないのでしばらくは似通ったメタが続きそうです。ここはプレイヤー側の切磋琢磨で、突然の新デッキの登場に期待したいところですね。冬拡張は例年のごとく楽しく(?)ブッ壊してしまうOP拡張なのか、それともガラッと新機軸のデッキが並ぶのか…楽しみにしつつも、もうしばらく色々なデッキを遊んでみようと思います。毎度の事ですが、次のテーマや環境予想は本当に楽しいです。また冬拡張も、時間があればじっくり事前評価に挑戦してみようと思います。

 

それではまた次回お会いしましょう!ドモー、ドモー、ドモー!